こんにちは!草津温泉に住んでいる公太です!
毎日温泉に入り日々温泉の効能や味わいを細かく感じながら生きています。
さて、そんな温泉好きな僕が行ったのは群馬県の鹿沢温泉(かざわおんせん)にある紅葉館。
「日本秘湯を守る会」にも入っている湯宿へ日帰り入浴をしに行ってきたのでご紹介します。
草津温泉からは約30㎞、車で40分くらい。
鹿沢温泉は自然豊かな高原温泉
鹿沢温泉は長野県と群馬県の県境に位置し、キャベツが有名な嬬恋村と言うところにある。
歴史は1688年~1704年の元禄年間に発見され、鹿が傷を癒していたことにちなんで鹿沢温泉と名前がついた。
湯治場として栄えて来たところ1918年(大正7年)の大火で温泉街が壊滅、残ったのは旅館一つだけ。
その際温泉の配管を整備し直して、他は標高1300mにある新鹿沢温泉に移転。
鹿沢温泉は標高1500mの高い場所に位置し、レンゲツツジ群落が近くに咲き誇る。
上信越高原国立公園の区域内に入っていて、行って見ると山がでんでんと並んで見えて緑豊か。
落ち着いた趣は瞳にも耳にも静かで優しい。
車でどこどこ、のんびり風を切るのが涼しくて、
畑をやる農家の姿などを流しがら進んでいるのがなんだかほっとして気持ちが良かった。
大火の際も生き残った歴史ある紅葉館【日本秘湯を守る会の会員宿】

紅葉館は長閑な鹿沢温泉にある湯宿で創業は明治2年。
旅館が数軒立ち並ぶ小さな温泉街からはきも~ち離れた、これまたしんとした場所にある。
実は先ほど話した1918年(大正7年)の大火で唯一残った旅館がこの紅葉館だそう。
移転した先の新鹿沢温泉にある「鹿鳴館・鹿の湯つちや・ホテル鹿沢 真田屋」、
この3つの湯宿には紅葉館を元湯として温泉を引いている。
冒頭にも言った通り、紅葉館は「日本秘湯を守る会」の会員宿。
建物自体は2013年にリニューアルされ、かなり清潔感あるロッジ風。
道路を挟んで向かいには宿泊者用の建物があり、浴場がある本館と別館(休館?)に分かれているみたいでした。
中に入ると薄茶色の木の温もりに白い壁紙、窓ガラスからすうと入るたくさんの陽が胸に明るい。
『随分と柔らかい、ぽかぽかした雰囲気があるなぁ...』というのが第一印象。
隣には渓流、水の流れる音がざあざあ。流れる水を透明に見つつ長くジッと眺めるのも嬉しかった。
癒され風情もたっぷり漂っているような感じです。
受付から浴場は少し離れている。
一度外履きのスリッパに履き替え、通りに面した渡り階段をてんてん降りる。
浴場がある建物に入り内履きのスリッパに履き替え、また更に階段を6段ほどてんてんと降りた所に浴場があった。
ということで、浴室に行くまで履き替えが微妙に億劫w

雲井乃湯と呼ばれる湯殿
しかしものぐさを言いつつ入ったお風呂【雲井乃湯】は大変素晴らしい!!

がらりと入った暖簾の先は小さいロッカーが並ぶ木造りの脱衣場。
清潔感と柔らかい雰囲気のある脱衣場には安心の使い心地がある。
ドキドキしながらそこから浴場へ...

入った浴室の壁には彫物がドドン!まずこれが真っ先に目に飛び込む。
ん!?と興味を惹かれ、思わず「なんだ?」っと神経を引っ張る迫力は中々すごい!
彫物の下に薄濁ったお湯が温かそうに張られ、天、床の黒々とした焦げ茶と、温泉に泣かされた色の岩壁は昔ながらの旅館情緒をたっぷり放つ。
斜め上から入る陽は目を細めるように「うわぁ~」と入ってきて、全体のきらりと明るいのが良い感じ。

壁からバタバタと桶に落ちた打たせ湯の耳に響くのがまた暖かくて、脳天からお湯を浴びる気分がしっとりと落ちて来る。
打たせ湯もまた違う源泉らしいです(竜宮の湯)
鉄と油が混ざったような香りがふわり、鼻にやって来るのも仄かに感じられた。
シャワーはなく桶に風呂椅子、ソープのみ。
無駄な物は一切なく、湯宿としての長い時間の流れに圧倒的感心を寄せられる迫力ある壁画の混ざり合った様子を肌がしんとして気に入った。
浸かったお湯にも温泉情緒がいい感じで広がっていた。
ちゃぽんと踏んだお湯は43℃くらいかな?けっこう暖かい。
触れて手を滑らせば、ずぅぅぅぅ...と少し動きが鈍くなる重たいお湯。
両手に救って顔にぱしゃり。
そのまま嗅覚にてじっと見ていると、まろやかな鉄分の香りを発見。
鉄の香りを油がぬるりと包んだみたいで角の丸さが感じられる。
どギツさから離れた優しい物で、「割と親しみやすい平たさがあるな...」と思えた。
体を包み込むお湯は優しいものの、重量があると言うか何となく、存在がはっきりしている感じ(これ良い感じで言ってますよ?)
ほっとするくらいのお湯は浸かることで、『はぁぁぁ...』と暖かい息を喉から出させてくれる。
浴槽底まで木造りなのが個人的に好きでまた気に入った。
温かい床にある木の線が肉の表面を縦に走って、それをつるつると撫でたくなる。
ここのお湯は心臓に対して優しい印象。
浸かっていると心臓はとっくん、とっくん、真ん中でそっと静かに鳴りだす。
それでも温まる速度は速く、一度温まってしまえば汗がびしゃりと止まらない。
強烈な保温力をぽかぽか感じられた。

浸かっている最中はどうしても壁画に目が行き終い勝ち。
なぜだか一向に目が離せなくて、いつまでもぼぉぉぉと見つめてしまう不思議な魅力がある。
その度に「ハッ!」として、「なんでまたこれを見てた?」と湯壺の中でふつふつ思っていた。
そんな感じでゆ~くり。誰にも邪魔されることなくのんびり浸かって大満足。
個人的に癒し力ある良き湯。
またのんびり浸かりに来たいなぁ...という印象を残して紅葉館を去りました。
【マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉(源泉掛け流し)】




その後入れ替わりで3人くらいお客さんが来てました。
人気無さそうな場所なのでちょっと意外...もしかして有名ところ?
▼鹿沢温泉旅行のお供
周辺観光はこちら(嬬恋村観光協会)
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※そばセット1200円(蕎麦は火曜定休)