こんにちは、群馬県草津町在住の公太です。
毎週草津の日帰り温泉を体験しています。
先日は草津温泉ホテルリゾートで入浴をしてきました。
色々な日帰り温泉がある草津。インターネット接続事業者のBIGLOBE(ビッグローブ)が行う温泉番付温泉ランキングでは一位に選ばれる度に「東の横綱」と呼ばれ、日本全国のみならず、外国人を含む温泉好きも魅了しています。
温泉に詳しくない人でも、草津が日本三名泉・日本三大温泉とも呼ばれることもあるので、「そんなに言うなら、いざ草津温泉へ旅行をしに行こう!」と言う人も多いです。
ですがそんな時、ふとこんな疑問が頭をよぎります。
一体どこの温泉に行けばよいのだろう...と。
そりゃそうです。草津温泉にはたくさんの日帰り温泉があるので迷います。
そこで今日はこんな悩みを解決すべく、日帰り温泉ができる『津温泉ホテルリゾート』のお風呂を詳しく紹介したいと思います。
宿泊しても良し!日帰りだけでも良し!!のホテルなので、草津温泉旅行を計画中の人は、参考までにどうぞご覧ください。
本記事は2020年10月12日現在の情報を元に作成してあります。
目次
草津温泉ホテルリゾート 日帰り温泉にまつわる基本情報

まずは草津温泉ホテルリゾートの基本情報をお伝えします。
今回は日帰り温泉で行ってきたので、それに関わる営業時間・料金・駐車場情報などなどを詳しくお伝えしたいと思います。
温泉に関しての鮮明な説明は後半の「体験談」で、住所や地図などは最後の「まとめ」に載せました。
草津温泉ホテルリゾートとは
草津温泉ホテルリゾートは、草津温泉バスターミナルから送迎バスで約3分(徒歩だと約15分)の所にある、温泉街を見下ろせるような高台に建った、温泉付きのリゾートホテルです。
湯畑の南側に位置して距離も少し離れていることから、穏やかな草津の自然の趣がありありと感じられる落ち着いたホテルでした。
大きなホテルの館内には、スキーレンタルスペース・卓球・カラオケ・ゲームセンター・お土産コーナー・浴衣の無料レンタルなどの充実した設備やサービスがあり、小さなお子様を連れた家族や、仲の良い友人とも楽しめる様な印象があります。
建物自体は歴史の流れを感じられる程の風情が漂いますが、湯浴みする場所含め掃除の手は行き届いており、安心して使うことができました。
大浴場には草津の源泉で一番湯量の豊富な「万代鉱源泉」が、内風呂と露天風呂へ温かく注ぎ込まれいます。
内風呂は石造り、2019年12月にリニューアルオープンされた露天風呂は岩造りで、ざらざらとした肌触りがもたらす自然の息遣いを、解放の中にそっと味合わえます。
湯畑前には姉妹館の『草津温泉大東舘』があります。
営業時間・料金
草津温泉ホテルリゾートの日帰り温泉の良い所は、基本的に毎日やっていることです。また入浴料が高いですが、タオルも付いているのは観光客にとって助かりますね。
ただ一点注意点があって、15時以降で混雑をしている場合は、日帰り温泉を断る場合もあるとのことでした(感染症対策のため)
なので確実に日帰り温泉を楽しむならば、宿泊客のチェックイン前に行くのが良いかと思われます。
駐車場

真隣に大きくて停めやすそうな無料駐車場がありました。
これなら週末でも安心して停められそうです。
日帰り温泉をする際の注意点(コロナ対策)
コロナ現在の日帰り温泉というものは、旅館・ホテルによって営業時間の変更、また、『以前はやっていたけれど今はやっていない』と言う場合もあります。
草津温泉を楽しみにしながら門前払いをされるのはかなり悲しいので、前日には問い合わせをして『営業しているのか?営業しているならば何時から何時の営業か?』をしっかり聞くことをお勧めします。
※草津温泉ホテルリゾートの電話番号は最後のまとめに載せてました。
日帰り温泉の混雑状況
参考までに僕が日帰り温泉した時の混雑状況と入浴者の年齢層を載せておきます。
独泉したい人、なるべく少ない人数の内でゆっくりしたい人はご覧ください▼
10/12(月)入浴時間 14:30~15:30
3人(30、50、60代がそれぞれ1人づつ)
その後も休憩所で暫く様子を見ていましたが、16時以降は人が段々増えているような感じでした。
※草津にある他の日帰り温泉もそうですが、基本的にはご飯時である11~13時・17時~20時辺りは空いています。
草津温泉ホテルリゾートにある温泉の魅力

実際入ってみて分かった、草津温泉ホテルリゾートの温泉の魅力をまとめて書きます。
体験談は長いので、読むのがめんどくさい人はここをちらりと見てまとめに飛んでください。
草津温泉ホテルリゾートにある温泉の魅力は、何と言っても、草津の天下に落ちた解放感ある広いお風呂と、地続きのように外に大きく横たわった美しい坪庭を、清々と味わえることです。
爛々と照った光は浴場の奥まできらきらと入り、光を跳ね返すようにして輝くお湯は、広い浴槽の中で大きくも柔らかく揺れています。
温かく湯中漂いながら見る坪庭は、細かい葉をちらちらと風になびかせる様が、ガラスの露越しに濡れ、艶っぽい女性のように繊細で綺麗です。
焔を宿した炭の如くじっとりとした体で、温かい血の巡りをふつふつと感じながらこの景色を見るのが、内側でも外側でも得も言われぬほどの喜びでありました。
草津温泉ホテルリゾート 温泉体験談

ここから草津温泉ホテルリゾートにある温泉を更に詳しくお話しします。
建物入館からになりますが、草津の眺望や情緒など相当鮮明に書いてるので、しっかり自分好みの温泉を選びたい人はご覧ください。
入口~脱衣場
送迎バスに揺られ入口の自動ドアの前に立つ頃には、これから全身に訪れるであろう温泉の薄膜を感じ取った心が、幼げな顔を浮かべて、軽快な足音を人知れず立てていました。
自動ドアをまたいで、先の見えない奥の風景を目の端に入れながらずんずんと進み、右手前にある受付に目的を持った足が真っすぐに向かいます。
館内は灰色のカーペットを川のように広く敷き並べてあり、左側に紫のソファが点々と横たわる受付の待合、左奥にエレベーター、正面は長い道が遠く貫いていて、右手に横長の受付があります。
白い灯りが天下を照らす館内は閑散としていて、標高1200mの大地に造られた如何にも昔のホテルらしい建物の中は、外界と見事に隔絶され、しんとした静寂に包まれています。
人気を消した受付に出会ってしまったのできょろきょろと視線を遠い所に放っていたら、遠い視線の先にいた女性とおやと目が合い、自然体もお互いに向き合いました。
うっすらと微笑みを浮かべてこちら側へ来てくれたので、日帰り温泉の旨を伝え受付をさっと済ませてもらうと、長い廊下の先にある、地下への階段を降りると大浴場があること教えてくれました。
愛想のいい女性は様々な質問にも丁寧に細かく答えてくれて、こちらのこしらえた疑問もさらりと簡単に取り除いてくれた後、ごゆっくりどうぞと暖かく背中を押して、その場を穏やかに切ってくれました。
ふかふかなカーペットを柔らかく踏みながら奥の奥に進んで行く途中で、まだ息を殺したお土産コーナー、ゲームコーナー、卓球場など、様々な場所を肩で切ってひっそりと進みました。
「ゆ」と書かれた暖簾が垂れだがる階段をとんとんとんと下り、右、左と角を折れたら、漸く男湯と女湯の分かれている、大浴場の入口へと出くわします。
入口前の男女待合には無料で飲める水やお茶があって、四人ほど座れる、少し長めのソファがどすんと置いてあります。
紫の暖簾をはらりと頭に霞めて中に進むと、緩やかに落ちた道が更に奥へと続き、左右の壁に飾られた、白黒の女性の写真が入った額も、同じように緩やかに落ちて続いていました。
女性の視線が行き交う往来の行き尽くした所で、いよいよ目的の脱衣場へとたどり着きました。
少し長い通路を行き尽くしてそこにある引戸をがらがらと横に引くと、古い家の香りが懐かしい、畳のような井草に似た深い趣が、鼻へするりとやってきました。
床は籐が涼しげに足を幅伸ばし、頭の上には細かく編み込まれた天然の皮が、薄茶色で広がっています。
玄関は広く、がらんとした足元では靴が一つも無い有り様が、落ち着いた時間を無言で差し出す未来をそっと物語っていました。
左には古びた貴重品入れのロッカーがあって、右側には洗面所があって、洗面所伝いにくるりと正面にある壁の向こう側へ行くと、コの字形になったロッカーが左手にあります。
正面には露を浮かべた浴場の入口がありました。
右側の壁はぼやけた擦りガラスが大きく張られ、白い灯を透き通しては、脱衣場の朗らかな趣に、加勢の色を明るく示していました。
内側が白い木製のロッカーは、四段の内に籠を二つ入れており、116番までの番号を付けています。
半分に間引きされているので58人分でしょうか。脱衣場の広さからしてもここはけっこう大きいです。
白いクロス壁のくすみや剥げた木の剥き出した薄い茶から、少しくたびれたような大人しさを感じますが、全体的に掃除の手は行き届いていて清潔感はありました。
洗面所にある物を含めて備品は、ドライヤーや化粧水、髭剃りや綿棒など、不自由な趣は特にありませんでした。
浴場

受付でもらい受けた手拭いを片手に、ひたりと浴場を柔らかに踏みました。
浴場は石造りで一目に大きく、湯口から落ちたお湯をどぼどぼと耳に響かさせ、穏やかで暖かい空間を遠く伸ばしています。
右側一面には風流を感じさせる坪庭が、ガラスの向こう側に、草津の静けさをそっと畳んでいるのが伺えます。
下界に落ちた空の光は、余す所なく浴場の端まで差して、濡らされた床の輝きを、瞳が少し収縮するような強さで跳ね返していました。
浴場は長方形でおよそ10m×6m、左側に縦に並んだ洗い場が13個、左奥にサウナ、右奥に水風呂、水風呂の手前には浴槽が手前側まで広々と縦に伸びています。
浴場入口から見て右手前は露天風呂へ続く道となっていて、その直前で浴槽はぷっつり切れていました。
床は赤い御影石の上に、滑り止めのマットを大きく何枚も敷き並べて、無機質を含むざらざらとした感触を、ぺたりと踏んだ足裏の皮膚へ安定的に届けます。
マットの隙間からは斜めの切り込み模様が入った御影が、ちらちらと赤い顔を覗かせていました。
壁は白に近いような象牙色の石タイルが、びっしょりと濡れた洗い場の鏡の上から、細やかに天井まで貼ってあり、洗い場の真上だけは、高々と吹き抜けた先で、タイルを暗く飲み込んでいました。
温泉街とは顔を離すような丸く白い照明が、連続的に青白く並んだ後で、その丸い青白の輝きを、遠く広がる浴槽の温かい所へ投げつけては、薄く引き伸ばしています。
右にある浴槽側の壁は、地から天まで透明を伸ばしたガラスが、上半分の所でぼかしを入れて、半々に視界を分けたその存在を、奥に行き尽くした所で左に曲げています。
見た目にも空間をぐうっと押し広げている景色は、外界にある坪庭と、結露した滴の間でしとやかに手を繋ぎ、草津温泉のみなぎる秋空と、紅み掛かってきているつつじなど細やかな葉を、この目に優しく届けました。
縦筋の見える白き天井は、坪庭から洗い場に向かって斜めに競り上がり、高さ3.5mくらいの開放感を天下へ振りかざしています。
がらんとした浴場の造りには、真新しさや、木材のようにしんなりとした柔らかさはありませんが、その大きさや、草津の風流を感じる坪庭には、青天の霹靂と言うか、特別な開放感を覚えます。

【源泉・浴槽の造り・大きさについて】
幸の湯と名付けられたお風呂には、1970年代から使用され始めた万代鉱源泉と言う、草津温泉でも比較的新しい源泉が注ぎ込まれています。
次いでと言っちゃあなんですが、湯量も一番多く、毎分6000ℓほどが湧き出ています。
浴槽は石造りの長方形で、約5m×2.7m、入れる人数は15人くらいでしょう。
浴槽の縁は幅18㎝の赤い石タイルですが、乾燥した湯花で真っ白く支配されています。
ちゃぷちゃぷと波打つ湯面と接する所だけがちらちらと赤く、それがぐるりと浴槽を取り囲んでいました。
滑らかな白に触れる足裏や掌、またお尻は、丸みを帯びてざらりとする石の穏やかな肌触りを、感触の突き破った肉のうちにそっと感じることができました。
浴場入口側には四角い石の湯樋があって、表面におびただしい数ほど付けた真っ白い湯花を、散々撫でられた針鼠の様に細かく尖らせています。
平たく突き出た湯口は所々錆びのような色を浮かべ、そこからどぽどぽと流れ出る美しきお湯で、湯面をわっと驚かせていました。
浴槽の出入口は、高さ25㎝ほどの灰の石段が一つ沈んで、へその上から足先までの間にて温かき湯を楽しむことができます。
艶艶しい温泉の足元には、班目模様を描いた、さらに薄い灰が清潔に畳んであります。
それは踏めばごとごとと上下して、面白おかしく動きました。
温かいものは下から上に向かってむくりと起き上がり、湯面の上で白い湯気をゆらゆらと揺らしては、どこに行くとも分からぬ動きで、宙へしんと薄まりした。
※隣にある水風呂は2m×1.7mくらいの大きさがありました。
【色・湯温・指触り】
もくもくと湯気が立つお湯は、底まで軽々見尽くせるような無色透明。
湯口からどぽどぽと温かく落ちて出来上がった波紋は、浴槽の縁で反射を繰り返しては湯の上で交差し、十字の様な模様を、わらわらと描いています。
湯口から遠い所ではそれがすっかり落ち着き、湯葉の如く柔らかいしわをゆらゆらと敷いていました。
天下に落ちた光が爛々と照り返すお湯に両手をすっと潜らせると、41℃ほどの落ち着いた湯温が掴めました。
ほっとする温かさは安心の色をたっぷりと帯びていて、これから訪れるであろう長湯の予期を、頭に流し込んでくれた様にも感じました。
両手の皮膚を手の内でゆっくりと擦り合わせてみると、そこには透けるように薄い滑りを見出せます。
しかしこれは、神経を注いだ先にきらりと光程度で、か弱く儚いものでした。
【お湯へ入った時の肌への刺激・浴槽の深さ】
片足からちゃぽんと足を踏み入れると、お湯に触れた皮膚が一瞬のうちに温かみを飲みほしました。
温かさに吸い込まれるようにそのまま湯壺へ体を漬け込んで行き、ぺたんと底まで沈みました。
じわじわと温められる肉を皮切りにして、色々な幸せが頭からざぶざぶ掛けられます。
湯中に漂う皮膚に意識をぴたりと置くと、草津温泉特有のぴりぴりとした、酸性の刺激がほんのりありました。
仄かに与えられる刺激は意識の崖っ淵に鎮座して、温泉による幸せの面持ちをそっと胸に配ってくれます。
薄く遠く放たれた綺麗なお湯は、目の角で波を立てています。
突き破って暴れていた湯面は徐々に落ち着きを取り戻して、鎖骨付近でしとやかに留まりました。
深さはおよそ56㎝ほどだったので、喉を押す事もなく、空気を遮る事もなく、万事に於いてこぼれ落ちてきた安心だけがそこにはありました。
お湯の訪れを皮切りに、心地よく流れる体中の血液は、段々と硬い骨を、温めた先でぐにゃぐにゃにし、両の足をいよいよぶらんとさせました。
【香り】
両手いっぱいにかき集めたお湯を、大事そうに鼻先へ連れて行けば、硫黄香る草津の湯が、勢いよくするすると頭に上ります。
川に横たわる岩に鼻を付けたようなえぐい香りは、みるみるうちに意識から遠のき、蹴散らされた雲のようにあっさりとそこから姿を消しました。
【味】
湯口から平たく流れ落ちてくるお湯を手で斬り、それから指をぺろりと舐めた時に感じる酸味は、甘みを一切に消し、酸味のみを有した梅干しに似ていました。
鼻に打ち返してくる香りは、檸檬にも良く似ています。
いずれにしろ凋落が強い刺激は口内を駆け巡り、唾液をぐしゅぐしゅと誘き出したり、眉を内側にひそめさせたりしました。
【肌触り】
顔全体が焰に包まれる頃肌を撫で下ろせば、ぬるりとした、草津温泉の湯膜を見つけられます。
熱を帯びている肌に着せられた温かい衣は、温かく掌を滑らせ、肉のある限り温かく続きました。
温泉顔を浮かべた滑り気が行き尽くす頃には、雪崩れ込んだぐつぐつとした火照りが、すっかり全体を支配していました。
段々に座り込んで両肘を浴槽の縁へ着き、体重を預けた後に軽き体は、ぷかぷかと湯中を細長く漂いました。
根元からぐっしょりと濡らした髪を垂れる滴が、のろいまばたきを繰り返す目に生え揃ったまつ毛をつうと伝い、ぽたりぽたりと落ちて行きます。
傍若無人な熱を放つ体からも、とめどなく噴き出る汗が同じ滴をしとしとと垂れ流していました。
半分に空いた目は坪庭に深々と横たわった後、束縛されたように離れることも出来ません。
後から入り込んで来た人も同じように僕と体を並べては、遠く透かした坪庭に、優しい視線をぼんやりと放り投げています。
ふと見る露天の湯壺では二人の男性が、元ある力を名湯の一振りで見事に吸い尽くされ、重力に逆らうことも無く、反抗の色を見せるでも無く、ただただくたりとうつむいています。
ここにいた数名は、温かき草津の湯にすっかり口を奪われ、言葉を無くした頭を、しんと浴槽へ並べていました。

【露天風呂】
草津の涼しい秋空を勢いよく浴びるため、びっしょりと露の着く引戸をがらがらと引いて外に出ると、繊細な坪庭が目の前に広がる、岩づくりの露天風呂が迎えてくれました。
中々に広く奥行きのある坪庭は、重みの中に柔らかさを含んだ焦茶色の木壁で囲い込んで、内側には白っぽい軽石と薄茶の砂利の上にいびつな岩をどしんと横に倒し、紅く染まりつつある楓や突き刺すように尖ったしなやかな松の木、日本情緒あふれる石の灯篭や東屋などが、静寂の渦を作っていました。
白を混ぜた薄い灰の雲は頭の上に高々と広がり、過行く隙間から行儀のよい青を見せ、空を斬る電線が走る向こう側では、林が緑を横に並べています。
右側にある露天風呂は丸とも言えぬいびつな形で、上下高さの違う不揃いな石を積んで不揃いにぐるりと回しては、その内側に白き湯気の立つ温泉を、様々な表情を浮かべる石底の上に、温かく溜め込んでいました。
優し気な東屋は露天風呂を霞める様にして端に立ち、石畳みの道と湯壺をまたいでいます。
岩風呂は大人五人ほどが入れる大きさでした。
内側には不規則な段々が数個、暖かく鎮座していて、そこへ思い思いに腰を掛ける事ができますが、時折は胸にある暖かい趣を弄ぶかのように、尻を細長く攻撃したりもしました。
岩風呂特有の当たりが肌に心地よく、天然に投げ出された体は、肌をひゅうと撫でる風と共にそれをまた一興としました。
皮膚を撫で肉を冷ます風から逃れるようにしてざぶざぶとお湯に入ると、湯温は存外内風呂と同じくらいで、41℃ほどありました。
神経をなだめる湯温に安心感をぷかぷかと漂わせつつ湯壺の底までどっと座ってみれば、湯面が喉仏辺りまで達したので、初手でそれを味わってから、段々に体をそっと並べました。
おそらく深さは61㎝でしたね。
ここまで辿り付くと、唇から漏れる浮かれた息も大分細長くなります。
透き通る湯を穏やかに感じてるうちに、骨がどろんと溶けてくたりとした体は、探し尽くした岩の上で暫くしんと眠りました。
今にも下界に落ちようとしている眼には、橙色を放ちそうな、縦に積まれた灯篭の間にある丸い楕円の石も、温泉街を練り歩く、饅頭のように柔らかく見えてきます。
朧気の頭に作られた朧気なまぶたは、目の前で風にさらわれる白い湯気を、無意味に抱き続けていました。
全体で大きく動いてみたり、ちりぢりになってくるくると巻き上げて行く湯気は、背後にある高い松の足元から、得意になった猿のように続々と木登りをしています。
悠々と生えた松は、深々とした緑を男湯と女湯に鮮やかに振り下ろして、湯浴みの趣に華を添えてくれるようです。
耳元では岩の隙間から流れ落ちて来る、温泉のちょろちょろとした音が優しく耳を叩いて、手を伸ばした先の朧雲の中にある意識を、遠い所へ引いては、火照った体だけを、その場に土産としてそっと残しました。
終いには、温かい血が流れる体を石畳の上に深く突き立てながら、秋の命が吹き込まれた坪庭を目に焼き尽くし、霞にうちに作られた百の世界を、あてもなく歩くばかりでした。
緑や茶、そして紅が鮮やかに咲き誇る豪華絢爛な庭先は、そよ風の上に細やかな葉をいつまでも、ちらちらと美しく揺らし続けていました。
公式HPより引用
女湯(服の湯) 女湯(服の湯) 女湯(服の湯)露天風呂
おまけの宿泊情報

参考程度で草津温泉ホテルリゾートの宿泊情報を載せておきます。
価格設定が良心的であるじゃらんで検索をしました。
※素泊まりは11月1(日)、二食付きは15日の(日)宿泊のもので一名予約、二名予約の二通りを調べました。表示価格は税込みです(2020年10月12日調べ)
- 10,340円
- Go To適用後 ➡ 6,840円~
二人の場合 11,550円
Go To適用後 ➡ 7,508円 一人あたり3,754円~
- 12,068円(上記同様の部屋)
- Go To適用後 ➡ 7,845円~
二人の場合 17,980円(和室10畳)
Go To適用後 ➡ 11,687円 一人あたり5,843円~
調べてみて分かりましたが、民宿以上にしては今までで一番リーズナブルです。特に二人宿泊は怪しいと思ってしまうほどのレベルだと言えます。しかもgo toトラベルキャンペーン中はこれにクーポンが付いてきますからね。
造りや雰囲気云々は置いておいて、草津温泉ホテルリゾートは完全に「贅沢できない人の味方」と言ったホテルだと言えます。
ちょっと余談ですが、東京近辺から草津温泉へ来る人は意外とバスで来るのがおすすめ。
どれぐらいお得かは下記の記事に載せました(クーポンについても軽く書いています)
最新情報として、JR関東バスではクレジットカードによるネット購入に限り~2020年11月30日までの申し込みは30%offだそうです(僕はこれを使いました。)
まとめ
それでは最後に今回の記事をまとめます。
- 一週間通して営業している草津温泉でも数少ないホテルにある日帰り温泉
- 送迎バスがあるので徒歩観光の人でも行きやすい
- 日帰り入浴の価格が少々お高め(しかしタオル付)
- 大きな大浴場に露天風呂付で、解放感ある坪庭を眺めながら温泉に入れる
- 館内設備が充実しているので、入浴後もゆっくりとできる
※スマホの人は横にして見ると見やすいです▼
住所 | 群馬県吾妻郡草津町15-8(バスターミナルから送迎バスで3分、徒歩約15分) |
無料駐車場 | 有り |
日帰り温泉料金 | 800円(小学生までは400円) タオル付き |
営業時間 | 毎日 14~18時(15時以降は混雑状況によって入れない事もあり) |
源泉(掛け流し) | 万代鉱 |
泉質 | 酸性・含硫黄・アルミニウム・硫黄塩・塩化物温泉 |
PH(水素イオン指数) | 1.6(強酸性)殺菌・ピーリング効果 |
効能 | 神経痛・筋肉痛・関節痛・皮ふ病・五十肩・うちみ・くじき・ 病後回復期・疲労回復・健康増進・慢性婦人病・糖尿病・高血圧・動脈硬化症など |
設備 | 貴重品ロッカー・シャンプー・コンディショナー・ボディソープ・ドライヤー・髭剃り・化粧水・乳液 |
その他 | ・露天風呂あり ・送迎バスあり➡時刻表 |
公式HP | 草津温泉ホテルリゾート |
TEL | 0279-88-2109 |
眺望 | 風流を感じる坪庭、草津の空 |
温泉の泉質について簡単に知りたい人は➡温泉部さんの「【1分で分かる】泉質と効果効能(適応症)一覧まとめ!療養泉は普通とは違う?」をご覧ください。
草津温泉バスターミナルからの行き方(送迎バスの後部座席から撮っています)▼
徒歩の人は送迎バスを使うと楽です。

草津温泉ホテルリゾートの中にある温泉には、百花繚乱の景色が横たわる美しい坪庭がありました。
ぽかぽかと火照った体で薄ぼんやりと眺める景色には、風流を感じることができる心に、ずいぶんしんとした、深い落ち着きを宿すことができました。
これから訪れるであろう紅葉や雪化粧も見てみたい。そう思えるような穏やかな草津温泉を、ここでは温かく味わうことができました。
草津温泉ホテルリゾートの日帰り温泉は以上です。
どうもありがとうございましたm(_ _)m
観光に関しては「湯Love草津(草津温泉観光協会ホームページ)」に網羅されています。参考にどうぞ。
食事関連記事(食べログ):【群馬】草津温泉でグルメも満喫!おすすめのお店12選
その他周辺の日帰り温泉が出来る老舗旅館▼
毎日 14~18時
1100円(小学生までは550円)タオル付
※ホテルでの支払い方法は現金・クレジットカードから選べました。