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【大正二年創業の老舗】草津温泉の草津ホテル【湯畑から徒歩6分】

こんにちは。草津在住の公太です(^-^)

先日、草津温泉にある老舗旅館「草津ホテル」へ素泊まりしてきました。

草津温泉に泊まる時、出来ることなら立地や設備・その他サービスに信頼のある旅館へ泊まりたいと思ったことはないでしょうか?

宿泊費的な悩みも持ち上がってくることもあると思います...。

今日はそんな草津ホテルがどういう所だったのかを、宿泊費や温泉の内容含め、隅から隅まで紹介したいと思います。

ここはホテルと名前が付いていますが、昔からある立派な老舗旅館です。しかもこれがけっこう安くて雰囲気も良かったので満足できました。

草津へ旅行へ行く際の参考までにどうぞご覧ください。

草津ホテルとは?

草津ホテル

草津ホテルとは、群馬県の草津温泉にある大正二年創業の老舗旅館。名前にホテルと付いてある通り、創業当初は洋館として建てられ主に外国人によって多く利用されていました。

しかし、昭和27年に現在のような純和風の旅館に改築され、温もりある優しい木造りと緑を大正からの趣あるおもてなしと共に引き続き与えています。

三階建ての大きな建物を広い敷地の中に置いて、当日予約でも泊まれる可能性が高いくらい客室が多いです。また草津温泉でもほとんど入ることのできない西の河原源泉を有しているので、あまり味わう事のできない泉質体験ができるのも魅力。

湯畑から徒歩6分、西の河原公園までも徒歩1分と立地も良く、観光や湯めぐり、食事などもしやすいので、草津温泉をあまり知らない人としても使いやすいかと思います。

洋館から始まり和風旅館に建て替えられた草津ホテルは、昔ながらの趣を残した木造で、温泉や足湯には深い風流を感じました。

実際泊まった部屋とその設備

草津ホテル 客室

今回泊まった部屋は一人用の和室で八畳の広さ。小さいですが足の裏へ感じる井草の肌触りと香りが柔らかく満ちています。

部屋内の設備は至って簡素。テレビ、冷暖房、金庫、浴衣、歯ブラシ、タオルなどなど、一般的なものは全部揃っており、バストイレは一緒でした。

冷暖房は天井埋込型なので圧迫感が無くなりすっきり広々としている印象。

部屋には埃など汚れの気配はなく、安心してゆっくりできるような清潔感はありました。

一人なら十分な広さと設備ですね。

Wi-Fi 速度
Wi-Fiあり

インターネット環境は、部屋内も含めて館内に十分な速度のWi-Fiが飛んでいます。ロビーや足湯、無料コーヒーが飲めるカフェでも便利に使えました。

ただ21時くらいになると一旦速度が下がるので、YouTubeを最高画質で見ようとするとたまに止まったりします。インスタの様な連続した写真を読み込む物なども多少ストレスを感じてしまいました。

まぁ、この辺はみんなごろごろしながら携帯を触る時間なので仕方ありません。

合わせ焼き

部屋には合わせ焼きが一つ添えられていましたが、甘いもの好きの僕にはこれがたまらなく美味しく感じられて幸せでしたね。一人でうまいうまいと言いながら即完食。

チェックインは基本14:00からですがこの日は13:30には入れました。早く着きすぎても部屋の掃除が終わっていればチェックインできます。

そうでない場合でも、とりあえず荷物は預かってもらえますよ。

※部屋の布団は18時以降(ご飯時)に敷いておいてくれました。

仲居さんの印象

草津ホテル 受付

仲居さんの印象って大事ですよね。それ次第で宿の評価が変わってしまうこともあるくらい威力があります。

僕が感じた草津ホテル感じた仲居さんの印象は、愛想が良く声が柔らかい!です。

受付から部屋に案内されるまでは、ゆっくりとした口調で完結にカフェやお風呂の場所・時間を教えてくれたり、部屋内の設備の使い方を教えてくれました。

また、隣が建設工事中だったこともあり心の籠ったトーンでお詫びの言葉をいただいたように思えます。

ちょっと言葉が閊えるような場面もありましたが、ご丁寧にお茶も入れてくれました。

ロビー付近でくつろいでいる時も、到着が遅れているお客さんに電話したり、浴衣の着付けが分からない人の所へもすぐ行ったりとした誠実な様子もありましたね。

また、僕が忘れ物をしたため確認の電話をしたら、すぐ見つけて電話してくれたので、個人的には感謝しています。

チェックインも、入口の一人が名前を聞いたらすぐに受付の人が即準備するような面も見えたので、スムーズだったんじゃないかと思います。

特別なおもてなしがあった訳ではありませんが、最後まで気持ちよく過ごせましたね。

二つの顔を持つ温泉

草津ホテルの琥珀の湯

草津温泉と言えばやはり気にするべき所は温泉。2020年9月に新しくオープンした温泉では、男女ともに二つの源泉が味わえるようになっていました。

強酸性でどんな細菌でも簡単に殺してしまう万代鉱源泉に、ごく少数のお宿にしかない超貴重な西の河原源泉はおそろしいほどにまろやか。肌はつるつるの清潔、代謝も上がって体が喜びます。

なので入り比べなんて楽しんでみるのがおもしろいかもしれませんね。

露天風呂もそうですが、内風呂も大きくなっていて解放感がアップ!穏やかな湯浴みができて癒されました。

草津ホテルのふたつ湯
草津ホテルの浴場入口

ひたりと踏み込んだ脱衣場の籐の床は、如何にも温泉旅館らしく清潔の気配がみなぎっている。

脱衣場は以前と変わらず広い。天井も高めで2.5mくらいありそう🤔

露天風呂が見える窓もあるからすらりとした開放感がある。

視線が外まで吹き抜けるような感じで、自然と瞳が外に投げ出され心は浮き浮き。

頬や手に漂う空気は温かくて優しい。

透明な引戸をからりと跨げば生温かく硫黄香る風がひらり、肌を優しく撫でてくれる。

真新しく清潔な浴場に、お湯のちょろろろと落ちる音が伽藍と響いているのがいやに落ち着く😌

換気扇の音も静かで耳が軽い。

浴場も天井が伽藍としてて、中心に緩やかに窄む三角屋根は目に白く高かった。

ウォールナットみたいな焦茶色の壁がふわふわと上る湯気によってぐっしょりと濡れているのが、とても綺麗に見えて胸が落ち着く♨️

それに沿って瞳もじんわりと露を帯びるような感じで心自体も自然優しくなるよう😌

出入口の前に掛け湯があったから、さぁと体を清め、湯壺に入る前にばっしゃばっしゃ頭から温泉を掛け流す♨️

草津ホテルは万代鉱と西の河原源泉の二つが使われてて、どっちがどこに入ってるの?、、、と思ってたんだけど、よく見たら壁に書いてあった👀

なるほど、内風呂は西の河原らしい♨️

浮き浮きしながら透き通る湯壺にとぷん。

お湯は41℃くらいで触れる皮がじんわりと温かい。

かなり入りやすい😌

L字の浴槽は割と広いから体はだらんと湯中を漂う♨️

8人、、、くらいは入れそうかな?

白糸のように湯口から落ちるお湯が湯面を長閑に揺らして、湯葉のようなしわを穏やかに作っている、、、

波がかなり遅くて、ゆっくりゆっくり歩く波紋が落ちかける瞼の隙間に優しく映った。

露天風呂側の窓から射す陽が透明な湯に爛々と照って、沈み込んだ白いタイルに強烈な揺らぎが細長く走っている。

輝き方が海底に広がる波紋に瓜二つで、しばらく風流にぼうと眺めているのも心地よかった✨

火照り出す尻にざらりとした石肌と、鎖骨まで沈んだ肉全体に薄柔らかいお湯をまろやかに感じながら、とくとくとした心臓の息遣いに耳をしんと傾けているのが幸せ😌

酸性湯の趣が遥か先の対岸辺りでぴりと歌って、ほっとするような温泉風情に溢れている。

指にきらりと纏わりついたお湯はミルクのような滑り。かなり柔らかい。

まるで意図して作られた物のようで、おそろしいほどの指通りに正直驚いた🧐

首をくいと曲げて見た、窓ガラスに垂れ落ちる無数の雫がやけに温かくて、体内に流れる毛細血管みたいな息遣いが感じられた。

25㎝幅くらいある白い浴槽縁の上では、たぷんと転がる湯を薄く切っている。

集まる視線がそこにぴたりと張り付いて、じっと眺める様は木像のよう。

草津ホテルの露天ふたつ湯

露天風呂に行くのに揚げた体は見事にくたりと眠っていたらしく、ふくらはぎから足先にかけてずしりと重かった♨️

象牙掛かった石畳みを丸くぺたりと踏んで出た露天風呂も清潔感抜群✨

湯壺の前に風流な庭園が細長く横たわって、頭からは薄茶色の簾が優しげな趣を垂らしている。

草津ホテルの露天ふたつ湯

その先に透けた空が微かに赤く焼けて、鱗雲が魚のように泳ぐのをそっと眺められた🐟

ふんふん、なるほど。

露天風呂は細長い長方形の湯壺が二つ並んでいて、万代鉱と西の河原源泉、それぞれに分かれている♨️

浴槽は1.7m×8mくらいで10人は入れるかな?

草津ホテルのふたつ湯

とりあえず両方入ったけど、すでに頭は朧雲みたいにぼんやり。

指先の皮もかなり歳とっていたから、お湯の風情に音もなく囲まれて、探ろうともせず朧にふわふわと過ごす😑♨︎

中にある段々に薄く寝そべってみると、草津温泉によく見られるせがい出し梁造りのような、屋根の飛び出している様子を黒く眺められた。

漆黒の屋根がすうと遠くまで伸びて、垂れ下がる簾の内側に白い湯気が、内巻きに落ちる波のごとく勢いでぐるぐる巻いている。

そこに吸い込まれる目はなんとも温かい🙄

粉々に砕けた柔らかい肌。

それをつるんと感じながら伽藍堂の空をぼうと見上げるのが心地良かった、、、。

寒空に晒され、葉を落として痩せ細ったように佇む木も、空が暗く眠る頃には橙色に照らされて綺麗になった✨

枝は板張りの壁に孔雀のような羽をばさりと黒く転写して、豪華絢爛な影絵がそこにはあった。

夜の露天は、ぐるぐると舞う湯気が宙を更に白く支配し、そこにぽうと灯る橙色はますます丸い♨️

ふと髪を撫でるとこわいくらいつるりとしていた。

氷の上をすべる足みたいに掌がすうと流れる。おそらく頭から掛け湯をしてたせい。

酸性湯なのに不思議😅

まぁ後でぱさりとなるのかもしれないけど、とにかく気持ちよかった♨️

前の露天風呂は木造りで好きだったけど、これはこれでいいのかも、、、。

前より広くてとにかく開放感あったよね😌

参考情報(寸法・人数は全ておよそ)

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【浴場の場所】

1階

【浴槽に入れる人数】

内風呂 8人

露天風呂 10人

【露天風呂大きさ】

1.7m×8.5m

【源泉(掛け流し)】

万代鉱源泉 PH1.6

西の河原源泉 PH2.0

新しい貸切風呂はこんな感じ▼

草津ホテルは男女入れ替え制で二つの温泉に入れます。新旧入り混じる違った造りの味により、様々な感覚を五感でもって楽しむ事ができました。

以下体験談▼(鮮明に伝えたい温泉なので長文)

【賽銭の湯】

一階のロビーから反対に向かってずっと歩いて行き、階段を少し下ると大浴場があります。

お風呂は入口が二つあり一瞬迷いましたが、中に入ると脱衣場内で繋がっていました。

※脱衣場も二ヶ所。

脱衣場の壁は、朗らかな茶色の板張りにして作った温もりたっぷりの木造り。

床は足の裏に柔らかを感じる薄い灰色のカーペットで、隅々まで清掃が行き届いていました。

それぞれに、洗面所が二つ、ドライヤー、剃刀、綿棒、スキンローションが用意してあり設備的には申し分ありません。

そしてお風呂までも二つあります。

向かって左側は浴場のみ。

右側の浴場には露天風呂が付いています。

賽銭の湯
左側 賽銭の湯(公式HPより)

僕は最初左側の温泉に入りました。

一面がガラス張りの引戸をがらがらと引いて中に入ると、7m×7mくらいある石造りのお風呂に迎え入れられます。

天井の高さは3.2mくらいでしょうか。高くもなく低くもなくといった印象。

ひっそりと控えめな大きさのお風呂には右側に洗い場が3つあって、温泉らしい茶色の風呂椅子と桶、シャンプー、コンディショナー、ボディソープが用意してあります。

壁一面にはガラスが張られていて、年季が入ってますが、小さいながらもちょっとした開放感を味わえました。

正面には緑の庭園が添えられ、外に降る雨が植物を艶っぽくし、強い命が目に飛び込みました。

石造りでできた床と浴槽は、不規則で様々な大きさの石が張り並べられていて、お風呂の表情を豊かに映します。

薄い灰色の石は足の裏の肉にざらざらとした自然の息を吹きかけ、歩く度に適度で心地よい刺激をもたらしました。

浴槽は勾玉のように滑らかな曲線で持って浴場を真っ二つに分けていて、浴室半分ぐらいの大きさがあります。

一度に入れる人数は10人ほどでこじんまり。

浴槽の真ん中あたりには、床から立ち上がった手摺りが立ち上がり、出入り口には20㎝くらいの段差が一つ設けられていました。

手摺は増設されたようです。

草津ホテルでは草津温泉でも珍しい『西の河原源泉』が使われてます。

(西の河原源泉は草津温泉でも6カ所の宿でしか味わえません)

貴重なお湯を味うためにゆっくりと足先から浴槽に体を沈めていくと、触れた先からじわじわと温かな温泉が忍び足で上ってくるのを感じられました。

お湯の温度はおよそ39〜40℃でかなり入りやすかったですね。

熱いお湯が苦手な人や子供でもあっさりと入っていける湯温でした。

色は綺麗な無色透明で、湯面には外から差した陽がきらきらとした面持ちを浮かべています。

西の河原源泉の湯あたりはとても滑らかで、草津温泉特有のぴりりとした刺激は全くありません。

肌に触れたお湯は、綿で体を包むような優しさを肉の上に感じられます。

かなり心地よいですね。

浴槽の深さはおよそ55㎝くらい。

そのまま浴槽底に腰を下ろすと、鎖骨が隠れるくらいの辺りで湯面は静かに落ち着きました。

西の河原源泉から取れる香りは、ほんの微かな硫黄の中にえぐみのような、ほろ苦い香りを遠くに掴めます。

ただ基本的にはあっさりとした薄い硫黄臭でしたね。

お湯を擦るようにして手触りをじっくりと確かめてみると、かなりさらっとしていて限りなく純水である真湯に近いような素直なお湯に感じられました。

掌で肌の上を撫でても、温泉の余韻は微かで、それはすっとした滑りで持って肌を通り抜けさせます。

無音に近い湯樋からそっと流れ出るお湯を手にとって舌先に遣りました。

すると、少し甘みを有した梅干しのような酸っぱさで口全体を凋落させてみせました。

かなりの酸味の中にもほんのりとしたしょっぱさを混ぜたその味は、きゅっと口の中を真ん中に強く集めるようでした。

手触りや香りの簡素さとはかけ離れるほど強い引き立ちを感じたので、それはそれは大きな存在感を落としたようにも感じられます。

それくらい特別なものでしたね。

お湯の温度が低めのためか、立つ湯気の影はほんのりとしていて随分落ち着いたものでした。

それでもしっとりした湯温は、じわりじわりと体の底から駆け上がり、身体中の力を易々と奪ってくれました。

意識を抜かれた体は気持ち良い後にくたりとなります。

瞳には朧気な湯気が心地よい景色を、ぼーっと幻想的に魅せました。

そのぼやけた景色を、ぼやけた意識で持って眺めるのがとても幸せで、優しい時間をここで過ごせたと思います。

ただちょっと残念だったのは、浴槽から眺める庭園が、ガラスについた露でぼやけすぎたようにも感じました。

年季も入って少し透明感が欲しくなったような寂しさもそっと差しましたね。

【隣の浴槽は少し質が違う】

賽銭の湯
右側にある賽銭の湯(公式HPより)

隣にある同じような形の浴槽は、実は少し質が違います。

それは具体的に言うと、浴槽と床に使っている石と温泉の湯温・味です。

隣の浴場は、綺麗な四角の御影石を丁寧に張り並べてあります。

人の手が繊細に加わったような整いと、灰の色も明るくあるので、清潔感がまた随分と感じ取れました。

またこっちのお湯は、朗らかな御影石の色味が加わり、少し碧がかって映っています。

そして手やお尻、足の裏に感じる肌感触も、安定した強いざらつきを得られます。

上から落ちる照明の明かりは、電球色で持って橙色の温もりを全体に振らせやんわりな印象を降らせていました。

お湯は1、2℃ほど湯温が高くなっていて、味も酸味が先程より強めなのを味わえます。

個人的には左側にあった浴場の方が、自然味を肌に感じられて好きでしたね。

見た目の清潔感や少しでも熱いお湯を楽しみたい人は右側の方が良いのかなと思います。

【賽銭の湯 露天風呂の雰囲気】

賽銭の湯 露天風呂
公式HPより

右の浴場の一番良い特徴は、露天風呂が付いていることですね。

浴室へ入っ右手には露天風呂への入口があります。

※露天風呂の存在は隣の浴室内から庭園越しにちらりと確認できます。

引戸をがらがらと開け外に出た瞬間、驚くほど木の香りが鼻へ宿り、意識を自然でいっぱいに包み込みます。

優しい茶色が作る東屋の屋根からはどっさりと優しさが木造りによってもたらされていました。

暖かみのある細い木の通路を6mほど歩いた所に小さな露天風呂が見えます。

浴槽は1.5m×2mくらいでこじんまりとした浴槽。

入れても三人くらいと言った所。

ただし、四方に吹き下ろされた屋根と共に浴槽内まで木造りになっているので、柔軟な温もりから波及する開放感はありました。

その可愛らしい浴槽が、屋根を四方に下ろした東屋の真ん中にちょこんと設けられています。

やはり浴槽内まで木造りなのは良いものですね。

その中に体をそっと沈めれば、体全体に柔らかな木の弾力をしっとりと感じられます。

その肌への優しい感触がほっとした心持ちにさせてくれましたね。

どっしりと腰を浴槽底に沈めれば、湯面は胸辺りに落ち着くのでゆったりとした長い半身浴を楽しめます。

短手方向に足を伸ばせば、小さいながらも目の前に、庭園の緑をひっそりと望むこともできました。

夕方頃に降った雨は葉や土の香りをふんだんに引き出し、色艶も強烈に濃く放ちます。

ぽたりぽたりと葉に落ちる滴は、所々で葉が踊るようにお辞儀させるように動かして魅せます。

温泉に浸かりながら力強く生きた命を眺める時間がここではかなり幸せでした。

火照った体を床に置いた時のしっとりとした木の肌感触も、肌上の露を乾かす草津の風も、どちらも意識の喧騒を切り離すには十分だったと思います。

火照った体からは湯気がほのかに立ち上がり、熱を帯びた体温を空に描きました。

【泊まった人だけが体験できるもう一つの温泉】

草津ホテルにはもう一つの温泉「琥珀の湯」があります。

僕はそのお風呂に夜中と朝入りました。

男女入れ替え制で男性は19:30〜利用できる

結論を先に言えば、こっちのお風呂は大浴場・露天風呂共に広い開放感と新しい清潔感があり、入るならば明るい朝や昼間がおすすめだと思いました。

まず脱衣場は長方形の形を取り、壁は優しい綺麗な茶色を浮かべる板張り。

床は畳の藺草のような、またはござのような素材でできており、広い涼しげと自然素材の柔らかに包まれるような脱衣場です。

洗面台は3つあり、テレビ局の楽屋のような丸い照明が、鏡の上で温泉らしい橙色を光らせています。

入口から見て右手が大きな大浴場になっていて、仕切りの壁は前面大きなガラス張り。

なので、壁の境目が薄まりすっきりとした雰囲気です。

琥珀の湯
琥珀の湯(公式HPより)

大浴場に入ると、そこには大きく暖かい温泉空間が広がっていました。

大浴場は10m×10mくらいの正方形で、壁も床も浴槽内も最近張られたばかりの様な灰のタイル石が、綺麗な顔を持って清潔感を放ちます。

7m×7mくらいの浴槽がどっしりと真ん中に作られ、奥側の壁にはアスレチックの脚掛けが着いたような石の斜面から源泉がちょろちょろ言いながら流れ落ちています。

斜めに降る西の河原源泉は、その薄い灰の石の上を人の皮ほどの薄さで持って、山を降る川の様につぅっとた顔も見せました。

左右に洗い場があり、それぞれ6つずつの計12個。

温泉らしい朗らかな茶色を乗せた風呂椅子と桶が温泉の色を濃く浮かべます。

桶や椅子がどこかに当たる度に、かぽーんと言う音が大きく反響して温泉気分を高めました。

右側の方は水圧がかなり大きく、水圧でシャワーが踊るほどでした

天井は3.2mくらいで同じですが、白に近い明るい色と大浴場の大きさで持って、実際の高さよりも心には清々した大きさを感じられました。

ここの大浴場で変わっていたのは、左奥の露天風呂出入口前に「石の灯ろう」の様なものがあったことです。

ごつごつとした岩で持って一画を引き、色々な大きさの細かい石をちりばめ、どっしりと座って、お寺の様な風流を強く感じました。

大きくは無く、隔ての向こうに頭だけを出す様な形で立っていますが、それが一つあることによってまるで寺の中のような荘厳を大浴場へ配っていたようにも思えます。

浴槽は天板を幅30㎝ほどの重厚な木縁で持ってぐるりと囲いこみ、石の固さの上にそっと柔らかを被せています。

内側には幅30㎝ほど、高さも30㎝近くある石の一段が四方に設けられ、そこに広く腰かけられるようにしてあり出入りがし易いようにしてあります。

お湯の色は流れてきた温泉が優しい波紋でもって、煌めき輝く湯面を綺麗に立たせて目を楽しませてくれました。

色は浴槽底まで抜けて見える混じり気のない無色透明。

明るい石色に浮かぶまだら模様が、湯面に立つ波を介してゆらゆらぼやけ見えます。

そこからは露を大浴場へ配るかのごとく白い湯気が立ち上がり、温かさを宙に塗りたくっていました。

琥珀の湯で使われている源泉も西の河原源泉を使用。

足をそろりと入れて触れさせればたちまち温もりが足に訪れます。

湯温はおよそ42℃。

賽泉の湯よりも気持ち熱めで、体をじわりと、底の方からから優しく扱うように温めてくれました。

どっぷりと温泉に体を浸けると湯面は顎の下あたりで落ち着きます。

60㎝くらいの深さなのでちょっと圧迫感があると言った感じでしょうか。

ただ、その代わりに全身が包まれ温まる速度は賽泉の湯よりも早いものでした。

こっちのお湯の味を確かめてみると、甘味をすっと抜いたような混じり気のない簡素な酸味でした。

手で探るように香りの奥に意識を張り巡らしても、えぐみを持った硫黄臭は無く、綺麗な温泉の硫黄姿を見せます。

手でするりと肌を撫でれば、掌に心地よいぬるりとした滑りを軽く感じられます。

肌の上に透明な膜の服を着せて、守るようなしっとりした質を意識に残せます。

めいいっぱい肌で飲み続ければつるつるになりそうですね。

浴槽内に綺麗に張られたタイル石は、表面にあるざらつきが丸みを帯びて肉を触ります。

そのやんわりとしたざらつきがまたお尻や背中、そして足の裏を楽しませてくれました。

個人的にはこの肌触りが特に心地よく感じ、ゆったりと体を温めながらこの感触を存分に味わいました。

【露天風呂】

琥珀の湯 露天風呂
琥珀の湯 露天風呂

大浴場から石の灯ろう横にある開戸を外へ抜けると、露天風呂へと出られます。

露天風呂は頭の先から足の先まで真新しい色の明るい木色でもって、頭から足先まで温もりを雨のように降らせます。

斜めに下ろされた屋根は、細い軸の木が縦横に繊細に組まれ、裏からは瓦屋根の模様を美しく見て取れました。

またその高く細やかな技術が木造建築の風情を感じさせました。

周りの壁は、薄茶色の柔らかな木がガラリで持って隙間風を通し、露天風呂へ草津の涼しさを絶えず運び味合わせてくれました。

その更に外には、濃く深い緑が幾重にも重なり葉の傘となって、ささやかな影をその場に落とし、いい塩梅の明かりを体全体に浴びれます。

陽光が当たる沢山の葉の裏は濃い影を作り、また濃い影の合間合間からは強い陽が強調させるかのように差し、その濃淡でもって木漏れ日の存在を湯面に叩きつけるようにして与えました。

きらきらと波で揺れ動く湯面は、優しい流れを人肌のような柔らかさで持って表しているようにも感じました。

天井から大きく抜けた空の景色は、その向こう側にある次の景色を陽光と共にお風呂に落としているのがとても印象深く、心を見事に見惚れさせてくれます。

浴槽は大浴場と同じような正方形で、こちらも5m×5mくらいあり大分広いです。

入れる人数は10人ほど。

相当ゆったりとしながらのんびり入っていられましたね。

浴槽縁はずっしりとした木の縁が四角くぐるりと周り、その中はタイル石でもって清潔に作られています。

大浴場側には大きな大きな岩が鎮座して、上へそっと掛けた程よい幅の湯樋が、小さな滝のように温泉を浴槽に流し落としていました。

落ちる湯面の端からちょろちょろと鳴る安定の中に不安定を含んだお湯の音が、するりするりと耳に入り込んできました。

これがいつまでも頭の端に響き渡り、最後まで意識をそこに吸い込みました。

お湯の温度は約41℃。

大浴場よりも少し低めで安心して体を長く遣れるものです。

内側にはタイル石が大浴場と同じように綺麗に張り並べられ、触れる肌がそっと喜びます。

深さは50㎝ほどで浅く、その量は次に鎖骨の下へと落ち着ました。

半身用のような懐の露天風呂は、時間の許す限り、入る体をゆっくりとそして長く温めてくれます。

じっくり熱を含んだ体はくたりと横たわりながら全身で癒しを飲んだかのように休みます。

それがまた得も言われぬほど気持ち良くて、意識を失った頭がぼーっとしながらも、永遠それを追い求め続けるほどでした。

ゆらゆら立ち上がる湯気はお湯の中から無限に生まれて、まとまりなくあっちにこっちに流れて見えます。

周りの葉に吸い込まれるように動く湯気は、黙々と宙に熱の足跡を残して見せるので、瞳の奥にも熱が釘差します。

その青と緑と白の風景を、木漏れ日に胸を支えられつついつまでも眺めるのが、露天風呂で過ごす最高の時間だったと思います。

そうしている間にも、自然と体に血が巡るように温泉の温かさも巡ります。

それは意識の外から現れるくらい、そっとした足音で近づいてきたみたいでした。

他の旅館で買えなくて草津ホテルで買えるもの

草津温泉 湯めぐり手形

草津ホテルでは湯めぐり手形を購入することができます。今回僕が草津ホテルを選んだ一つの大きな理由がこの湯めぐり手形を買うが為でした。

詳しくは後日記事を書いて説明しますが、簡単に言うと、湯めぐり手形を持っていれば日帰り温泉をやっていない宿の温泉も入れるようになります。

そして、元々日帰り温泉をやっている宿の入浴料は700円になります。

ちなみに湯めぐり手形が買えて、使えるのは15の和風村加盟宿のみ。「宿泊客のみが買えて」その後使えると言う、ちょっと特別な物なのです。

体験してみて分かった草津ホテルの良い所・悪い所

草津ホテル ロビー
ロビー(待合場)

老舗旅館に安く泊まれると言っても、良い所もあれば悪い所もあります。僕が実際体験して感じた事を下記に上げてみました。

悪い所

■壁が薄く遮音性が低い

草津ホテル 廊下

公式HPには古い建物だから遮音性が悪く、音漏れがすることがあると謳っていましたが、そこの所はどうだったのか?

この日は平日にして客数が多かったのですが、館内はほとんどしんとしており穏やかに過ごせました。

ただし廊下からの音(戸の開け閉め)はよく聞こえます。また咳き込んだり、大きな大きないびきになると多少聞こえてきます。

窓の外から日常の音が聞こえる昼時は、外から聞こえる音と見事に混ざって、気になるような雑音は耳に入ってきません。

23時にもなれば早くも人の気配は切れ、そこからはしんとした静寂の時間が訪れました。

ちなみに自分で言うのも何ですが、僕はかなりの神経質...。夜型なので4時くらいに寝ましたが全体的には気になりませんでした。

※観光には出かけずほとんどの時間を部屋で過ごしています。

部屋によって多少の差はあるのでこの限りではありません。音が漏れづらい部屋もあると思います。

気になる人は電話で聞いてみると良いかもしれません。

ちなみに僕が泊まったのは二階北側にある「翠」という部屋でした。

良い所

■足湯カフェが併設(コーヒー無料)

草津ホテル 足湯

草津ホテルには老舗旅館の期待を裏切る綺麗な足湯カフェがありました。

大それた物ではないですがセルフコーヒーが無料で飲める上、目の前に草津の自然を感じながら足湯まで楽しめるので、かなりのほほんとできました。

足湯カフェの営業時間 6時~23時

食べ物の販売は無し。

ここは森の中にある別荘を感じさせる木造りで、そこに入ると暖かい柔らかな雰囲気が頭から被せてくれました。外には足湯までも併設されており、草津ホテルの繊細な緑をありありと感じながら、ゆらりとした時間を過ごすこともできます。

セルフサービスで無料コーヒーが飲めて、自然素材で作られた椅子に座ればゆっくりとした時間がそっと訪れます。

遠くから微かに聞こえるカフェの音楽は、とても小さいな絶妙な音量でもって、聞いてるうちに耳に安らぎをするりと運び込んで心を沈めてくれました。

外にある足湯の湯樋から落ちる温泉の音も、子守唄のように響いて、見事なまでに内側を無心にさせました。

胸がそっと落ち着けば、柔軟で出来上がった自然の香りが、落とされた癒しで持ってますます鮮明に感じられ鼻を楽しませてくれました。落ち着きに便乗して吹き込む夏の風はとても涼しく、深い深い草津の緑をいつまでもそこに魅せてくれます。

本などをここで読めば、たちまち静寂が味方して中身を頭へ持ってきてくれると思います。

草津ホテル 足湯カフェ

【参考】草津ホテルの宿泊費

草津ホテル 客室内

素泊まり一泊の相場

草津ホテルはお一人様の宿泊もお手頃な価格なので、一人旅で旅館を楽しみたい人にも適していました。

僕が泊まった素泊まりの価格は下記の通り。前日の夜に予約してます▼

宿泊日は2020年8月4日㈫で夏休み中。

【go to価格】税込みの素泊まり価格/大人一人

じゃらん     6700円←こちらを使用

るるぶトラベル  7765円

割引無しの場合➡税込み11000円~でした。

■食事付きの価格は?

一泊二日/朝夕の二食付きは、税抜き17000円~(じゃらん)

あまり大きな声で言えませんが、食事はホテルチェックイン時に勧められてからオプションで付けるほうが安いかもしれません。

5000円以内だった記憶があります。

つまり➡素泊まり7150円+入湯税150円+食事5000円=12300円でお得

但し繁忙期での現地食事申し込みは対応できない可能性もあるので、その際は「外食でもいいよ」って考えの人が使うようにしましょう

上記を見ると分かりますが、草津ホテルは老舗旅館にもかかわらず一人での宿泊が安いです。ペンションとか民宿ならいくらでも安い所はありますが、老舗旅館にしては正直お得な感じ。

草津ホテルの口コミ

施設情報を含む、草津ホテルまとめ

草津ホテル 外観

ということで、施設情報含め今日の草津ホテルをまとめます▼

草津ホテルは
  • 湯畑から歩いて6分の所にある老舗旅館で立地が良い
  • 低価格で1人でも予約を入れやすく泊まりやすい
  • 古い木造建築物なので遮音性は低め(神経質な人は場合に寄っては不向き)
  • 無料でコーヒーが飲めるカフェがあり、併設された足湯も楽しめる(6時~23時)
  • 源泉は貴重な西の河原源泉を使っていて、二つの浴場を男女入れ替え制で楽しめる(宿泊者に限る)

※スマホの人は横にして見ると見やすいです▼

住所 群馬県吾妻郡草津町草津479(西の河原公園の入口横)
部屋数 44室
駐車場 無料(敷地内)
源泉 西の河原・万代鉱の二種類
泉質 酸性アルミニウム・硫酸塩・塩化物温泉(酸性低張性高温泉)
温泉の効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節の強張り、打ち身、挫き、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病、動脈硬化症、切り傷、火傷、虚弱児童、慢性婦人病、糖尿病・高血圧症
チェックイン 14:00~21:00(掃除が終わっていれば早めの入室可)
チェックアウト 10:00
#daf3f5 草津温泉バスターミナル 8:40~17:00(30分おき)【スキー場への送迎も有】
日帰り入浴あり 1000円/大人 600円/子供(小学生まで) 13:00~17:00 
貸切風呂(3つ) 1650円/大人一名(日帰り客)・1500円/45分(宿泊者)
公式サイト 草津ホテル
注意点 昔ながらの木造なので遮音性は高くない・エレベーター無し・客室内禁煙

今回草津ホテルへ泊まってみましたが、老舗旅館らしい年季や設備の程度を感じながらも、昔の趣から立つ風流をしっかりと味わい楽しむことができました。

良心的な宿泊費で、古い歴史を自然の匂いと共に掴み取る時間を過ごせたことは、個人的に良かったと思っています。

深い思い出が心に落とせた草津ホテル。次は食事付きで、さらにゆっくりと泊まってみたいものですね。

館内外の動画。雰囲気が見て取れると思いますのでよければご覧ください▼

▼草津ホテル前は紅葉も綺麗に望めます

草津ナウリゾートホテル周りの紅葉

▼草津温泉観光スポット 西の河原公園【ホテル真隣】

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丸井堂の温泉まんじゅう