癖のある石風呂が心地良い若乃湯体験談【群馬県・草津温泉】

若乃湯の浴場

こんにちは。群馬県草津町在住の公太です(^-^)

老舗旅館の日帰り入浴にはまっています。


先日、草津館の日帰り入浴へ行ったら少し変わった源泉を味わえました。


日本三名泉

日本三大温泉

草津のお湯は恋の病以外はなんでも効く

このように色々な代名詞や特別な言われがある草津温泉。


アトピーなどの肌にも良く、その効果は僕も体験から実証済み。

草津温泉は名声だけでなく中身がちゃんとある豪華絢爛な良いお湯です。

そんな草津温泉でも、「更に他とは違った特別なお湯に入ってみたい」と思う人も中にはいるんじゃないでしょうか?


そんなお湯を提供しているのが草津館。

今日は秘湯のような若乃湯を鮮明に書き綴って紹介したいと思います。

記事内の情報は全て2020年8月31現在のものです。


草津館とは

草津館の外観

草津館は湯畑前にある木造三階建ての老舗旅館。

共同浴場で有名な白旗の湯の左隣にあります。

創業は江戸末期で150年の歴史があり、平成5年に改装されています。


見た目にも非常に小柄の温泉宿ですが、どっしりとした極太の木が印象的な入口や、端から端へと四角に走る、身をがっしりと縛り付けるような焦茶色の柱には、昔ながらの情緒や風情、風流が感じられます。

入口には夏の涼しい風にひらひらなびく風鈴と、小さく垂れ下げた行燈が胸に優しくて、見ているだけでほっとしたような心持ちになりました。

遠くから見ると控えめな見た目が目立つかもしれませんが、個人的には近くで見た時の、木の痛んだ時間経過を目の奥に落とすのが好きで、みしりと軋む音が耳に宿りそうな雰囲気に強く見惚れました。


草津館では「若乃湯と白旗」二つの源泉が使われています。

白旗源泉はご存知の方も多いと思いますが、源頼朝が発見したと言われるお湯で、白玉のような白肌になる事から美白の湯とも言われています。

しかし注目すべきは若乃湯源泉の方。


実はこれ、草津館の自家源泉。

湯の花が多く含まれ、湯船に沈めた体をまろやかな衣で包んでくれます。

若乃湯源泉は草津館でしか味わえない事から、草津温泉でもまた特別なお湯になるんですね。

一回の入浴で二つの源泉が味わえるので、ちょっと贅沢なお宿とも受け取れました。

※住所や地図など、詳しいことは最後の『まとめ』に載せてあります。


草津館のお風呂の魅力

若乃湯の浴場
脱衣場の下の隙間から浴場へ流れ落ちる源泉

草津館のお風呂の魅力は、自然の呼吸が心に聞こえてほっとした気持ちが訪れるような、有機質がふんだんに浮かぶ『岩風呂の造り』でした。

若乃湯内には辺り一面にある石や木、更に窓ガラスやその枠、お湯を運ぶ配管まで、温泉が渇いた白や、後に残る錆びのような色が乗っています。またそれは強い酸性から変形したりもしています。

一つ一つの耐久力やお湯を浴びる頻度によってその顔色は様々で、並べられた石の浴槽縁一つを取って見ても変形の仕方が違く、つるつるの所も有れば、鬼の顔みたいにごつごつとした所もあります。


それが壁や天井などの四方八方に広がって、色々な肌の表情で美しく、優しい無形の温もりを頭から掛けてくれました。

まるで外にいるかのように昔の姿を残している浴場は、世間からぷつっと離れた安心感を心持てました。


日帰り入浴の時間と料金

日帰り入浴

12:00~14:00 800円
※営業時間が短いことを考えてから予定を決めましょう

湯めぐり手形による日帰り入浴

12:00~14:00 700円(子供500円)

湯めぐり手形は限られた老舗旅館の日帰り入浴をする事ができる「専用の温泉身分証みたいな物です。

詳しくは➡「草津温泉でお得に湯めぐりすることはできる?体験を元に条件や方法を詳しく紹介。」をご覧くださいませ。

日帰り入浴の支払い方法は「現金」のみ。クレジットカードとペイペイの使用は不可。

草津温泉の日帰り入浴では主に現金の支払いが主流ですが、ペイペイが使える老舗旅館もたまにあります。


草津館の記念スタンプ

余談ですが、僕は手形使用者なので記念スタンプを押してもらいました。


駐車場はある?

草津館の駐車場には宿泊客しか車を停められません。

車で草津館の日帰り入浴をしに来た場合「草津温泉にある有料、もしくは無料駐車場」から歩いて来る必要があります。


僕としては無料の天狗山第一駐車場(徒歩20分)がおすすめ。

綺麗な自然の景色が広がる西の河原公園を歩いて来れるので、観光がてらには丁度良いと思いますよ。

安い有料パーキングに停めるなら

草津パーキング:草津温泉バスターミナル斜め前(徒歩7分) 100円/30分

アップルパーク:煮川の湯の奥側(徒歩10分) 500円/8~17時(上限ありでお得)

草津温泉周辺の詳しい駐車場情報は「草津温泉へ車で行く人へ。湯畑周辺駐車場まとめ【様子が分かる動画付】」をご覧くださいませ。


宿泊者は車を旅館前に停めたままになります。旅館側で移動できるよう鍵を預かっていました。

もちろんその際に検温も行っていましたよ。


日帰り入浴の注意点

コロナ現在の草津館は、以前と日帰り入浴の時間が変わっています。

感染症対策ですね。


このように、いつルールが変わるか分からないので、行く前には必ず旅館へ下記の事を問合せてくださいね

  1. そもそも日帰り入浴自体をやっているのか?
  2. やっているならば何時から何時の営業か?


ドライヤーも備え付けてあるので、髪を乾かすことは可能でした。女性も安心ですね。


混雑具合

混雑する時間を知っていれば少しでも静かに温泉を堪能できます。

どうせならゆっくりと落ち着いて温泉に入りたいと思うので、僕が入っていた時間を一つ参考にしてもらえればなと思います。

僕は休憩含め12:00から2時間近くいましたが「客は僕一人」のみ。お陰で穏やかな時間を過ごせました。

滞在時間と客入り具合

2020年8月31日(月) 12:00~14:00 本人のみ

観光客は夏休み中なのでそれなりに多かったです。

14時以降は宿泊客が2、3人ちらほら入浴しに行っているのを確認できました。

5、60代の方々が目立ちましたね。


草津館 体験談

草津館の入口

僕が体験した草津館の温泉を鮮明に伝えるため、中の様子をこと細かく書きます。

行く行かないを考える一つの判断材料としてご覧ください(本当に細かいので長文です)


入口~脱衣場

※並んだ写真はスマホを横にすると見やすいです。


穏やかな花が一つ見える入口から旅館に入ると、ピンポーンとチャイムが館内へ鳴り響きました。

すると奥から柔らかな「いらっしゃいませ〜」と言う男性の声と共に、温泉街の橙色が落ちる廊下をすたすたと歩いてくる足音が聞こえました。

壁に張られた白いクロスの上には、繊細な日本の花が風に揺れたように描かれ、その絵の上に、行燈の丸い灯が優しく落ちています。

天井の照明は奥に歩みを進めるように真っ直ぐと並んでいて、温泉旅館の風合を細く長く伸ばしています。

花、招き猫、掛軸、日本画を差した館内には、胸がほっとする風流が漂って感じられました。


こちらへやってきたのは店主であるらしく、草津で会った男性の中で一番、柔らかい物腰を感じられました。

声や態度は大福の衣や中に含まれる餡子のように優しくて、話をしていると、こちらを安寧の世界へそっと連れていきそうです。

草津館の受付(帳場)

受付(帳場)は奥にあるのですが、外来入浴者は玄関で支払いを済ます事ができます。

しんと静かな玄関で支払いを済ますと、浴場へ案内してくれるとの事なので、目の前にある下駄箱にサンダルを入れました。

館内に足を乗せれば、木のしんなりとした暖かな感触が足裏に感じられました。

若乃湯源泉

温もりを足の左右に付けながら少しだけ奥に行くと、右手にある自家源泉(若乃湯)を紹介してくれます。

窓の外をガラス越しにひょいと見ると、木製格子の内に、ぶくぶくと湧き出る温泉を確認する事ができました。

底には白い湯の花が沈殿しており、その上に透明で綺麗なお湯が穏やかに浮かんでいます。

湯樋が木の囲いの中に伸びていて、そこを伝う湯畑のような、温泉の流れる姿も見えました。

実はこれを見ることを密かに期待していたのですが、もしかしたら宿泊者じゃないと見られないのかしらと思っていたもんだから、随分と得した心持ちになりました。


浴場の中には二つの浴槽があって、大きい方には若乃湯が、小さい方には隣に湧き出る白旗が入っている事を丁寧に教えてくれます。

そしてそのままくるりと玄関側へ戻り、浴場の入口を開けてくれました。

草津館の浴場入口は玄関目の前にあるんですね。


開戸を開けたら、すぐ二段の階段を下りる形で脱衣場に着きます。

みしっと木の軋む音を立て足を踏み入れると、頭の上から深い木の香りがどっさりと落ちてきました。

その部屋に漂う木の香りは、森と直接繋がっているように強くて、ぶ厚い温もりを鼻先から胸へと落としてくれます。

脱衣場は上から下までやんわりとした木造りで、辺り一面が茶と焦茶になって朗らかな雰囲気でもあります。


脱衣場の広さは4m×3mくらいの長方形。

入口側にはロッカー、正面は浴場の入口、左奥には洗面所、右側は女湯との壁になっていて、そこに二人掛けの木製ベンチ椅子がちょこんと置いてあります。

左手には縦長の窓が二つあって、そこから太陽の光が清々しく脱衣場へ射して、脱衣場内をぱっと照らしています。

全体的には掃除の手が隅々まで行き届いており、清潔感は十分にありました。

ロッカーは仕切りが無い、平面に籠を並べた三段のロッカーで、6人同時に入れるようになっています。

洗面所は二つで、櫛や髭剃り、ドライヤーが揃っているので、個人的には不便なことはありませんでした。

天井の木は特に明るい薄茶色、それが女湯方面へ突き抜けているので、ささやかな開放感を浴びました。

※シェービングフォームはありません


浴場

若乃湯の浴場内

つうっと白い温泉の跡が流れる窓枠に、ぼんやりとする磨りガラスが入った引戸をガラリと引いて、浴場へと入りました。

※浴場入口も階段があります!足元にご注意を。

浴場内へ入るとそこには温泉の硫黄臭が、ふんわりとした温かみを含みながらぐるりと広がっていました。

鮮やかとさえ思える香りに、思わず空気を吸い込む肺もぐうっと風船みたいに膨らみました。

浴場には左手前に小さい浴槽(白旗源泉)、左奥に大きな浴槽(若乃湯源泉)、右手前に洗い場が二つあります。

浴場は浴槽含む床面が、自然に近いと思えるような粗い目の石造り。

壁と天井はずしりと重さを感じる深い焦茶の木と、薄茶色の清々しい木の板張りが、それぞれ混ざり合ってできています。

天井は見上げた瞬間にすっと女湯まで広がっており、思った以上に高くて開放感があります。

左の壁には長方形の大きな窓が、がぱりと広げた口から陽を浴場に流し込み、燦燦と一帯を照らしています。

窓の外は木製の囲いの内に小さく控えめな坪庭が作られていました。

坪庭には湯樋があって、艶やかな温泉がちょろちょろと、ゆっくりな速度で温もりを運んでいます。

その周りに大きめの黒岩がごろりと転がって、草津の細やかな葉が、緑をひっそりと添える様にして立っていました。

その特に何でも無いような景色の中に、自然の強さと風流をありありと見ました。


囲いの上をちらりと見れば、草津の涼しい夏の空が、温泉旅館の建物に切られ、切られた先が眠りこけた赤ん坊の静かな顔で持って、穏やかに遠くへ広がっていました。

陽光が落ちた浴槽には、温泉がじょろじょろと音を立てながら落ちて、きらりと立った波の輝きを、雨に濡れた女性の顔の如くしとやかに立てていました。


浴場の大きさは約5m×3m。

床は不揃いな石タイルが張り並べてあり、その上に浴槽から溢れ出た温泉がしとりと伝わり流れています。

温泉が往来する石の上では、足の裏にぬるりとした温泉の柔らかい感触が心地よく伝わります。

若乃湯の浴場

洗い場側にある壁(女湯との境)は重い茶色を着込み、上60㎝くらいを切って、天井を向こう空間と繋げています。

お陰で抜けた景色はその先でうっすらと消え、想像の内に確かな広がりを感じられました。

また壁の下8㎝くらいが空いているので、そこで女湯と男湯が手を結び、結んだ間から時折お湯が流れて行くのが見えました。

女湯が使われていたならば、逆に向こう側からささいなお湯が流れてくるのかもしれません。


湯気の温もりを強く染み込ませた板張りの壁は、柔らかな表情を肌の上に浮かべていました。

その壁は窓側の薄茶色の壁と半々になっています。

壁には天井に飲み込む小さなガラリとが一つあり、そこからすっと入る陽が小さく見えました(不思議な作りですね)

上の方が切れた壁中に立つ縦柱は、そのまま暖かさを天井へ伸ばしていました。


天井は一帯がやんわりとした薄茶色の木材で纏められており、高さがおよそ3.2mくらいありそうです。

想像以上の開放感ですね。

がらんと広がる天井は、こじんまりとした浴場、こじんまりとした旅館に、反発する様な伸び伸びした印象を与えていました。


若乃湯の浴場

【温泉について~】

草津館では白旗源泉と若乃源泉が使われています。

白旗源泉は草津館の目の前から、若乃湯源泉は草津館の直下から湧き出ているので、互いに運ばれて来る距離が短いです。

白旗源泉は1193年に源頼朝が発見して使い始めたとされ、草津温泉の中でも一番歴史が古いと言われています。


一方の若乃湯は『草津館の自家源泉』

草津館でしか使っていないため、ここでしかその泉質を味わう事ができない貴重なお湯です。


大きい浴槽は約2.2m×2.8mの長方形。

入れる人数は3、4人と控えめです。

浴槽縁は薄い灰の上に、熱でぐにゃりと溶けて変形した様な、藻がぽっと生えた様な、熱で伸びた飴が尖ったまま固まった様な、色んな顔を忙しなく浮かべています。

浴槽の中には石の腰掛けが一段沈められて、それがL字に伸びています。

木製湯樋の箱は、その皮膚に乾いた温泉の固形物をぷつぷつと、鉄が錆びたよう色を纏いながら浮かべています。


若乃湯の浴場内

小さい方の浴槽は約2m×1.5m。

かなり小さく二人入るのが精一杯かと思います。

他人と入れば窮屈に感じてしまうでしょう。

浴槽へ注がれる温泉が、大きい浴槽へじょろじょろと、その後ろでは小さい浴槽へちょろろろろと、二つの音が穏やかに鳴り響きながら落ちています。


草津館の湯桶は自然の木で造られているのでずしっとした本物の重みがあります。

その重厚で深い感覚と弾力ある木の手触りが、触れるたびに温泉気分を濃くしてくれたので、何だか嬉しく思えました。


【若乃湯(大きい浴槽)】

【色】

色は碧みがかった所に少し白濁が差しています。

浴槽中に浮か碧色は、山の麓に鎮座した、絵画の中の湖みたいに綺麗です。

鮮やかな色味を目にした体はじっと動かず、一撃で心は見惚れました。

お湯の波動が広がる湯面には、白く細かい粉雪のような湯の花が、散り散りに揺らぎ泳いでいるのが見て取れました。


【湯温・肌への当たり・深さ】

そのお湯に足をそっと入れてみました。

足先に触れてきたお湯の温度はおよそ41℃。

じっくり浸かるには快適で、触れればすぐにほっとできる温度で保たれていました。

足をするすると入れていくと、その暖かさはゆっくりと肌に上ります。


すっぽりと体を浴槽の中へ預けると、一瞬立つ鳥肌のすぐ後に、体の底からじわじわと生まれる熱を脈々と感じる事ができました。

温泉がもたらす肌への当りは恐ろしいほど柔らかく、意識を尖らせて見張ってみたものの、ぴりぴりした酸性の片鱗すら見当たりませんでした。

とても優しく落ち着いたお湯で、それに包まれた肌は終始安心の色を見せました。


浴槽の深さはおよそ53㎝、浴槽底へぺたりと座れば湯面が鎖骨の下でそっとおさまりました。

湯面が低いためお湯の圧力が小さく、温泉の心地よさに拍車が掛かります。


心地良さは糸で足を引くようにして、長く先へぶらんと伸ばしました。

浴槽底や壁にぺたりと着いたお尻と背中には、ざらりとした岩肌が、触れる場所により手を変え品を変え押し寄せ、そっと動く度に楽しませてくれました。


【香り】

湯面に近づいた鼻先にはふわりと硫黄が宿ります。

漂う硫黄を一ヶ所に集める様にしてすくい取り、香りをぐいと確かめました。

そのお湯は強いえぐみを含んだ硫黄の香りでした。

硫黄の中には石の醸しだす苦い匂いも混じり込み、自然の奥深さがありありと感じられる様なものでした。

その匂いを掴んだ時に、頭の中では轟々と水が流れる川の絵がふと浮かび上がりました。


【味】

湯樋からじょろじょろと流れるお湯を指先に取ってぺろりと舐めてみました。

若乃湯には、苦味、えぐみが混じった酸味があります。

それが後からふわりと鼻に反響してきますが、頬の肉を凋落するような強い酸っぱさはありません。

数秒で香りの命が切れるくらいの余韻です。


【肌・手触り】

どっぷりと使った腕を優しく撫でれば、温泉の膜が一つ重なった滑らかな手触りを掴めます。

体にそっと纏わりついたお湯は、片腕の上で行ったり来たりする掌を、つるりとした滑りで持ってすんなり運んでくれました。

浴槽の中で手を横にぶうん、足を横にぶうんと泳がすと、沈殿していた湯の花が煙の如く舞い上がり、碧がかったお湯が、たちまちのうちに真っ白い白濁湯へと変化します。

沈殿していた湯の花はぐるんと混ざり合い、少し大きめの湯の花もひらひらと舞い上がりました。

意図して生み出された碧から白に移り変わる光景は、好きな色で白紙を一気に塗りたくったみたいな、面白い気分にさせてくれました。



【白旗源泉(小さい浴槽)】

若乃湯の浴場

小さい方の浴槽は約2m×1m、かなり小さめ。

浴槽内で足を伸ばし切ることは難しく、膝を軽く「く」の字に曲げる様な姿勢になります。

入れる人数は二人で、赤の他人とだと気を使って一緒に入れないと思います。

ただ知り合いとなら入れますし、一人ならば逆にその大きさがすっぽりおさまる体に心地よく、落ち着くような気もしました。


お風呂の造りや深さは同じ、無論石造りですが、こちらの湯樋から落ちる温泉の音は随分穏やかなものです。

すぐ隣では脱衣場下にある岩の隙間から、ちょちょろと流れ落ちてくる源泉が見えます。

これがまた天然温泉であることを強く醸し出すので、温泉雰囲気がたっぷりと味わえました。


【色】

色はほんのり濁った薄い白濁湯。そして微かに碧がかっています。

若乃湯とは違い湯の花が浮いていないためか、若乃湯ほどは白濁していません。

若乃湯より湯温が高く、42℃ぐらいありました。


【香り】

強い硫黄臭で、鼻先で岩肌を撫でるざらりとするような物がありました。

少しえぐい香りですね。

硫黄泉らしさが目立ち癖も強いので、温泉気分はより高まった様に感じました。


【味】

味は甘酸っぱい梅干しのような酸味を持っています。

口の中に後引くような残存感覚があり、思わず味を追いかけてしまうような頬の凋落も覚えました。


【肌・手触り】

白旗源泉らしい、ぬめぬめとした柔らかい表情が指の先に見て取れます。

流石美人の湯と言われるだけあって、腕を撫でれば新雪のようにするりと流れました。


だらりとしながらお湯に浸かっている時には、がぱりと大きく開いた窓から、草津の涼しい夏模様が頻繁に瞳に飛び込みました。

浴槽縁へくいっと首の根元を任せて見上げた視線の先には、数寄屋造りの温泉旅館に付いた窓も見え、その中で過ごす宿泊客の姿形、会話、みしりと軋む木の音が、ありありと耳に聞こえて来るようです。

窓の外に感じる温泉街の気配と、ふんだんな自然が入り浸る浴場は、今にも焦点を失いそうな目と胸にとても心地よく、朧気になった意識の先で、随分と癒しを掛けてくれました。


若乃湯の浴場

目の力も緩めば、目の前にある石や木の質感、更には光や音の風流もより激しくなり美しさを増します。

お湯の波紋でゆらゆらと揺れる湯面の下には、どこからか反射した光がか細いきらりとした線を、心電図の波長のくねくねとした動きで持って、横に美しく伸ばしています。

その時視線の先では、お湯の注ぐ力が違う二つの湯樋が親子のように並び、しんとなった静寂の心に、優しい暖かさと緩い佇まいをそっと見せながら安らぎを与えてくれました。


若乃湯の浴場

体が火照り熱もぐるりと回ったので、すっかり芯が和らいだ体を浴槽から出しました。

浴槽縁の中には、座っていられない程ぼつぼつとした所もあります。それがお尻の肉をちくりと苛めたので、何ヵ所か居座る場所を探しました。

森に迷った人の様に心地良い場所をうろうろと探しましたが、その所作を、「持て余す大自然みたいだな」と捉えられたのでそれもまた一興でした。


若乃湯の浴場

女湯との境にある重厚な壁に体をくたりと預けると、やんわりとした木の弾力が、ベッタリ付けた背中にしんと乗ります。

そこで休んでいると、じわっとした肌の上を風がそよそよと走り去りました。

夏の空から運ばれる風はあっちから吹き、こっちから吹き、様々な方角からやってきました。

温もりの終いには、百花繚乱の涼し気な時を優しく感じることができました。


【一口メモ】

温泉から上がったら湯疲れした体を待合場で休めるといいでしょう。

一階の受付横にあるのですが、柔らかいしんなりとした木に囲まれた待合場で、窓の外では綺麗に手入れされた庭園も落ち着きながら望めます。

網戸越しに感じる木の茶と葉の緑、空の青はとてもやんわりとしていて胸に心地よい物でした。

館内にはWi-Fiも飛んでいました。


草津館の宿泊料金(参考程度)

草津館公式HPより

一人宿泊も容易にできる草津館は、ふらっと自由気ままにお出かけするような人にも心強いお供になります。

全10室(定員35名)とこじんまりしていますが、だからこそ家族のような暖かさと静かさがあるので泊まりたくなります。

今現在は「Go To トラベルキャンペーンにより宿泊費が35%割引」、都合がつけばけっこうお得。

そこで、できるだけ宿泊費を抑えれそうな楽天で草津館の宿泊相場を調べてみました(価格は良心的)▼


9月5(土)宿泊のものでお一人様プラン。下記の価格は税込みです。

素泊まり
  • 13,200円
  • Go To適用後 ➡ 8,580円

二人の場合 22,000円 Go To適用後 ➡ 14,300円(7,150円/一人)

一泊二食付き
  • 19,800円 
  • Go To適用後 ➡ 12,870円

二人の場合 35,200円 Go To適用後 ➡ 22,880円(11,440円/一人)

2020年8月31日調べ。共に8畳和室。食事は一階の食事処。

上記は土曜宿泊の検索、草津温泉湯畑目の前の好立地・老舗旅館・自家源泉という事を考えると条件が良く利用しやすいように思えます。...。

楽天のGo To トラベルキャンペーンは、予約する際自動で35%割引されるようになっていました。

予約操作が楽ですね。

草津館宿泊時の注意
  • 館内の移動は階段

※車の荷物を下ろすときは皆さん旅館の前まで車をつけているのを見かけますよ。



施設情報を含む、草津館まとめ

最後に施設情報含めて草津館をまとめます▼

草津館は
  • 湯畑目の前にある、全10室の落ち着いた老舗旅館
  • 若乃湯源泉という自家源泉があり、ここの旅館だけがそれを味わえる
  • 露天風呂は無いが、自然味溢れる石でできた内風呂がある
  • 日帰り入浴の時間が短いので注意が必要
  • 御主人の物腰は恐ろしい程柔らかく、丁寧な癒し系


※スマホの人は横にして見ると見やすいです▼

住所 群馬県吾妻郡草津町草津甲419 (湯畑目の前)
駐車場(日帰り入浴者) 無し(近くの有料パーキング・もしくは無料の天狗山第一駐車場へ)
料金 800円/一人(手形使用時は700円)
営業時間 12:00~14:00
源泉(二つ) 白旗・若乃湯源泉
泉質 酸性・含硫黄・硫化水素泉(酸性低張性高温泉)
PH(水素イオン指数) 2.0(若乃湯)2.1(白旗)殺菌・ピーリング効果
効能 心臓病・喘息・脳病・肝臓病・脚気。創症・血の道・神経痛・神経衰弱・婦人病・貧血・皮膚病・糖尿病・各種性病・痔疾・慢性リュウマチ・腎臓病、身体の正常化・特に慢性疾患に効果を示し、疲労・肩凝り・神経痛・四十腰・五十肩・病後の手当・体質改善
設備 無料ロッカー・シャンプー・コンディショナー・ボディソープ・ドライヤー・Wi-Fi
その他 コロナ現在は行く前に要問合せ(営業時間の確認)
HP 草津館
TEL 0279-88-2027(9~21時)

草津温泉バスターミナルからの行き方▼

草津館の外観

草津館の温泉を体験してみると、本当に特別なお風呂なんだという事が分かりました。

自家源泉があると言っても、本当に特別なのは浴場の個性的な造りだと思います。

今は大きくて綺麗、平で真っ直ぐな質感の壁や床、丸や四角のお風呂が多いですが、若乃湯はそう言ったものとはかけ離れた個性の強い石風呂で、一点突破の如く情緒で、凛と佇んでいたような気がします。

その特別肌の触り心地と見心地こそが柔らかく、研ぎ澄まされた風流で、火照りぼやけた身体にするりと癒しを与えてくれました。


以上、草津館の日帰り入浴紹介を終わります。

どうもありがとうございましたm(_ _)m

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