草津温泉の共同浴場、凪の湯を詳しく紹介【群馬県】

凪の湯の浴場

こんにちは、群馬県草津町在住の公太です(^-^)

寒い季節になったせいか毎日共同浴場に入る生活を送っています。

日本三大温泉と名高い草津温泉には全部で19ヶ所の共同浴場がありますが、それは観光で訪れることの多い湯畑付近にも数ヵ所点在しています。

泉質主義の草津温泉、しかも熱い源泉をなるべく熱いまま使っているのが共同浴場な訳ですから、その効能は折り紙付きで、多くの湯治客が浸りに来ています。

しかし共同浴場は基本的に地元の方が使うものとして存在しているため目立つことも無く、けっこうな温泉好きの人たちにしかその場所や中身が知られていない所も多いんですよね。

そこで今日は、ちょっと不透明な印象のある共同浴場の中から『凪の湯』を一つ紹介したいと思います。

凪の湯以外にも一般観光客が入り易い共同浴場もありますが、草津温泉旅行を更に楽しむための知識として参考にご覧ください。

記事内の情報は2020年11月2日現在のものです。

【基本情報】草津温泉の共同浴場、凪の湯を紹介

凪の湯は草津温泉バスターミナルから徒歩8分ほどの場所にある共同浴場で、湯畑から西の河原通り通りを西へ4分ほど歩いて行くと、右手奥、射的上の隣にあります。

道端で饅頭を配りまくる長寿店の手前右奥と言ったら分かりやすいでしょうか。

凪の湯は地下に下りた場所に浴場があり、建物も昔のまま改修されず使っているので、古めかしい趣がずしりと感じられます。

浴場は二人くらいしか入れずかなりこじんまりとしていますが、全て重厚な焦茶の木造り、しんなりとした自然が柔らかい温もりを与えてくれます。

源泉は「西の河原源泉」と言われる、ここと老舗旅館である草津ホテルでしか使われてないであろう、草津温泉でも珍しい源泉を味わえるのが最大の特徴。

湯畑近くにあるにも関わらず特に人目に着きにくく、温泉好きもあまり場所を知らないためか、湯畑がいくら混んでいても日中の入浴者はいませんでした。

コロナ以後は草津町民しか入ることができませんが、問題が緩和された際には、感謝の姿勢を表す「貰い湯」の精神を持って、貴重な源泉を味わっていただきたいものです。

凪の湯の住所・地図・行き方等は最後の「まとめ」に記載しておきました

凪の湯の混雑具合

草津温泉の共同浴場はどこも小さいので入れる人数も限りがあります。

特に凪の湯は二人しか入れないので、ゆっくり温泉に入りたい人は空いている時間を意識して入浴しに行くのが賢いやり方です。

11/2(月)※祝前日

13:00~13:30 独泉
16:00~17:30 独泉(別日)

凪の湯は湯畑近くで賑やかな往来に近い場所にありますが、僕が行った時はいずれも一人で幸いにも独泉することができました。

もしかしたら凪の湯付近で暮らしている地元の方々は夜間利用することが多いのかもしれません。

地元の方優先である故の気配りなども必要な部分もあるし、一般観光客側も出来れば空いていた方が良いですよね。

凪の湯の詳しい体験談

凪の湯の外観

凪の湯の脱衣場・浴場内・造り・温泉の入り心地など、中身の雰囲気をここに繊細に記載しておきました。

詳しく書いたので長いですが、初めて行く方や、草津でも数少ない西の河原源泉がどんなものなのか知りたい方は是非ご覧ください。

入口~脱衣場

命の輪郭を強めるような趣の雨によりしとしとと濡れる凪の湯は、賑やかな西の河原通りを射的場の方に入った道の奥に、ひっそりと存在を隠して、温泉街の一角にしんと佇んでいました。

ずしりとした石垣のような足元を造った上に、昔ながらの風情溢れる木造建築を薄黒く鎮座させながら、三角の屋根の下に、悠々とした凪の湯の文字が入った看板をぶら下げています。

石畳を滑らかに歩いて左にある男湯の入口に近づくと、地下に降りる石段が数段、うっすらとした暗がりに細く消えていました。

温泉の心持ちを暖かく抱えながらその段々をすたりと下りて、行き着いた先にあった木製の開戸をくぐって中に入りました。

凪の湯の脱衣場

中に入れば、辺りの様子を掴むこともままならない、濃い闇の中に漂う脱衣場があります。

右の壁沿いにあるスイッチを、ひたひたと木を伝った指先に捉えてぱちぱちっと二つ倒すと、白い明かりが灯り、漸く目が自由に辺りを泳ぎました。

脱衣場の中は焦茶色の板張りになった木造りで、昔から、今まだそのまま残してきたような時の流れが、木の表面に強く浮き出しています。

無音とも言える古い時間を四方にくるりと茶色く回し、天井を2.5mくらい高く伸ばして、高いところにぽつりとある一つの窓が、ぼんやりと陽を白く吸い込んでいました。

脱衣場自体の大きさは1.8m×1.3mくらいとかなりこじんまりとしています。二人が用を足すので精一杯くらいの大きさです。

腿くらいの高さの二段の下駄箱がぽつんとあり、ニ列三段のロッカーにプラスチックの脱衣籠が二つ。

ロッカーの右側に浴場があって、その間を仕切るガラス窓から、温かそうな湯がきらりと透かして見えました。

ロッカーはそれぞれの口が横に長くて割と使いやすく、かなり劣化の色が見え視覚的には汚く見えるかもしれませんが、埃などは無く綺麗に清掃されていました。

壁には草津温泉の「もらい湯」の文化にまつわる説明書きや、感謝の気構え、盗難の注意喚起の張り紙が賑やかに貼られています。

たた脱衣場と浴場が小さい上に、お互いの位置がガラス一枚向こう側に丸見えなので、貴重品に対する目が行き届くような安心感はありました(とは言え基本的に貴重品持ち込むべきではありません)

光があまり行き届かぬ地下で手拭いを柔らかく手に持ち、建て付けの悪くなった浴場への引戸を、ごとごとと強く引いて中へと入りました。

凪の湯の浴場

浴場

凪の湯の浴場

浴場の扉を開けると、しゃぁぁぁぁぁと言う、水が細い口から勢いよく出ていくような換気扇の音が響き渡った、木造りの浴場と出会しました。

頭の天辺から足の先まで色の濃い、柔らかな木が黒く支配する浴場は、舞い上がる大量の白き湯気によって、その肌をじっとりと濡らしています。

縦に細長い浴場はとても小さいですが、透明な湯壺に沈む木造りは、見る目のうちに温かい兆しを穏やかに差しました。

全体的に古びた浴場は高いところにのみに光がすっと差し込んで、朧を帯びた体には、湿り気のある空気がやんわりと纏わり付くような感覚を得ました。

浴場の大きさは約1.8m×2.7mの長方形、手前半分が洗い場、奥側が浴槽、左の壁が女湯と仕切りになっています。

1.2mほどの長さの床は、でこぼこと自然の趣を表面に浮かべ、ひたりと踏む足の裏に、縦縞模様と砂のようなざらりの刺激を不揃いに与えます。

床は浴槽に向かって緩やかに傾き、その傾きが浴槽と出会った所では、湯壺から溢れた湯が排水口に向かって列を成して、温かい泉をアメーバのような形で小さく溜めていました。

ずしりとした壁の板張りは石壁の上に貼ってあり、正面と右側の低い所では、存在を硬く剥き出しています。

所々石の表面を温泉が食い尽くし、錆のような色味を散らして、温泉顔をそっと並べていました。

ずっしりとした板張りの壁は天高く伸びて、進む先で湯気に濡らされた後に、さらにその色を重く染めて見せます。

右の壁にぽっと付いた四角の小さな窓から吹き込む風が、そこに張られていた蜘蛛の住処をことごとく引きちぎり、空をゆらゆらと白く泳がせていました。

女湯との境の壁は湯気の漂う高き場所で行き尽くし、女湯と出会う伽藍の天井では朧気に角を闇に無くしています。

白と黒が入り混じる天井は漆黒に浮かぶ朧雲を漂わせ、女湯に続く視界を容易くぼやけさせていました。

西の河原通り側に設けられた高いがらりが、縦に仕掛けた木製格子からか細い光を招き入れ、中に入った矢先から、その輪郭をぐにゃりと広く曲げているようにも見えました。

【温泉について】

凪の湯で使われている草津の源泉は「西の河原源泉」

この西の河原源泉は、草津温泉に19ヶ所ある共同浴場の中でも、唯一凪の湯だけで使われています。

と言うか、日帰り温泉施設やお宿ですらほぼ使われていない貴重なお湯なんですね。

この珍しい源泉が注がれる浴槽は浴槽底まで全てが温もりある木造り。

浴槽は長方形で約1.5m×1.8mの大きさがあり、幅10㎝ほどの湯枠がぐるりと回っています。

湯口は湯中に潜っているので温泉の流れ落ちる音こそ聞こえませんが、熱い湯船の中を永遠ぐるぐると駆け巡っていました。

湯面から舞い上がる湯煙りは凄まじい量で天に向かい、湿り気のある空気を周囲にばら撒いていました。

浴槽には洗い場から伸びた赤いホースがだらりと口を沈めて、湯温調節が簡単にできるよう、新設の趣を遠く鎮座させていました。

西の河原源泉は凪の湯の他、草津ホテルで使用されています。

【色・湯温・指触り】

お湯の色は無色透明、暗がりを散りばめた浴場に差す細やかな光が、温泉をきらりと妖しく光らせています。

光は湯を透明に貫いて、浴槽底の焦茶色を柔らかく揺らしながら、透き通るお湯を緩く鎮座させていました。

とぽとぽと静かにお湯を溢れさせる浴槽に左手の先をそっと入れてみると、とてもとても熱いお湯が溜められていました。

その温度およそ48℃、恐ろしいほど高い湯温。

これはとても入れるものではないと思い、すぐに蛇口を捻って調節を図りました。

熱く濡れて手に艶っぽく残るお湯を擦り合わせると、滑りをほとんど見せない、真湯に近いような純粋な指触りを見出しました。

それは意識しなければれあっさり見逃してしまうほど小さく細い温泉の足跡でした。

 【お湯へ入った時の肌への刺激・浴槽の深さ】

数分間待った後、頃合いを見計らい頭からかけ湯をざばざばと掛けてから、そっと湯壺へ身を投じていきました。

湯に触れる足先から焰のような温かさが皮の上を駆け上がってきます。

そろりそろりとそのまま底まで足を着けると、柔らかみのうちにざらりとした感触を備える木が、優しく足裏を引きずりました。

喉を出入りする息をふと殺しながら、そのまま湯壺の底へと腰を落としてどっぷり浸かりました。

体全体へ温かきお湯がみるみるうちに巡り、自然止まっていた呼吸も細長くふうと出ていきます。

全身にはぴりぴりとした強い酸性の刺激が腕回り、胴回り、脚回りに折々訪れました。

熱さの影響と言うよりも、源泉の特徴らしいこの肌への当たりは特に草津温泉らしい印象をそこに認めました。

煮える肉は内側から骨を溶かし、足もだらんと放られますが、こじんまりとした湯船では一思いに伸びきることもなく、膝が軽く折れたくらいで足先は湯中を行き尽くしました。

湯面は鎖骨の下辺りでそっと落ち着いたので、およそ56㎝といった具合。

少し浅めの湯壺は居心地が良く、上半身に開放感を大きく得られたように思えます。

【香り】

さらさらとしたお湯を両手に集めて鼻に寄せれば、強い硫黄の香りをするりと楽しめます。

それは強いえぐみを感じさせる硫黄で、石のようなざらざらの自然を、一刀両断して嗅いだような輪郭のはっきりとした硫黄でした。

 【味】

指にお湯を少し取りぺろりと舐めると、香りとは裏腹の、あっさりとした酸味がした先に乗りました。

頬の肉をいじめることが全く無い爽やかな酸味で、瞬く間に意識の端から抜けてふわりと消えました。

陽炎よりも薄く儚い存在感は、お湯の指触りと肩を並べる程のものです。

 【肌触り】

じりじりと芯から温まる肉の表面を掌でするんと撫でれば、儚い温泉の衣が薄く着せられているのが分かりました。

熱でしんなりと柔らかくなった皮膚に温かく着込んだ衣は、ぼんやりとした頭上を心地よく抜け出しては、静寂な湯浴みを心に優しく掛けて楽しませてくれました。

湯中を漂う軽き体はものの数分もしないうちにすっかり骨抜きにされて、くたりとした趣をぼんやりと見せました。

首を後ろにくいと折って高き所にある闇を朧気に見上げると、天高くとどまった白き湯気を、一本の丸太が太く貫いています。

雲海の如く漂う暖かい白は、形なき形をいつまでも穏やかに宙へ座して、黒く深い伽藍を温かい住処にしています。

湯温は下で低く鎮座し、上で高くゆらりと揺れています。

芯もいよいよ熱くなり心臓の動きがどくどくと耳を打つ頃、渦のように撹拌される熱い西の河原源泉が、湯中でぴりぴりと足先を刺激していました。

力無き所に力を少し入れ、洗い場へそっと体を並べていると、天下に吹き下ろす細い風が、穏やかに過ぎ去る様を皮膚の上で見せつけます。

すっかり煮えた肉は秋空の含む冷たさをものともせず、ただただひたすらに心地よい、温泉による火照りを散らして胸をしんとさせていました。

瞳に掛かる朧雲から飛び出した視線は温かいうちに湯気を白く貫きます。

貫いた先は焦茶の壁に行き尽くしぴたりと一点に突き刺さります。

無言の意識が釘を指す温かい肉の足元ではいつまでもいつまでも、温かいお湯がちょろろろと溢れ出して皮を柔らかく曲げていました。

まとめ

では最後に本日の凪の湯をまとめて終わります。

【凪の湯】

住所 群馬県吾妻郡草津町草津乙496(草津温泉バスターミナルから徒歩8分)
営業時間 24時間
清掃時間 6~7時・19~20時の一日二回
源泉 西の河原源泉(PH2.0)
効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節の強張り、打ち身、挫き、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病、動脈硬化症、切り傷、火傷、虚弱児童、慢性婦人病、糖尿病・高血圧症
禁忌症 急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般的に病勢進行中の疾患、皮膚、粘膜の過敏な人(特に鉱泉過症の人)
駐車場 なし(共同浴場は全て無し)
忘れ物の問合せ 草津町温泉課(0279-88-7182
草津町交番 (0279-88-2100
コロナ以後の使用状況 草津町民のみ使用可能
凪の湯の外観

凪の湯では他の場所では味わえない、貴重な西の河原源泉を熱く楽しめることができました。

かなり熱いお湯なのでそのまま入るには相当な根性が必要になりますが、せっかく用意されているホースから水を入れて適温で温泉を温かく楽しみましょう。

草津のお湯は熱いことでも有名で、中には熱くて入れず「薄めちゃダメなの?」と言う人がいますが、『薄めて大丈夫です!』

同席している人がいるならば一言断っておけばよい事です。これは凪の湯に限ったことではありません。

心地良く、そして癒される形で温泉を楽しみ、是非草津温泉の時間を心行くまで満喫してください。

コロナ後、草津の共同浴場で観光客が入れるのは主に「白旗の湯」「千代の湯」「地蔵の湯」の3つです。

白旗の湯の外観

草津温泉の無料共同浴場「白旗の湯」に行ってきた【群馬県】

・凪の湯周辺には「西の河原公園」があります。西の河原公園について詳しくは桐生人ポコさんの「西の河原公園に行ったよ」をご覧ください。その他の観光は草津温泉観光協会の「公式HP」をどうぞ。

▼西の河原公園内にある大露天風呂を楽しむなら

西の河原露天風呂

西の河原露天風呂ってどんな所?行き方・料金・様子などの体験を詳しく紹介【群馬県草津温泉】

・湯畑付近で食べ歩きを楽しむなら➡「草津温泉街の食べ歩きグルメ!立ち寄りたいおすすめ店8選」(icotto(イコット)より)」

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